南区総合庁舎の移転が2月8日に迫ってきた。花之木町から浦舟町への移転に伴うまちの変化や影響を2回にわたって紹介する。
区職員、蒔田で昼食
平日の蒔田駅周辺。正午を過ぎると、駅周辺に水色のジャンパーを着た人の姿が目立つ。休憩時間に飲食店で食事をする区職員だ。徒歩圏内にある中華料理店やそば店、すし店などで数人がテーブルを囲む様子が何十年も続いてきた。
ある男性職員は毎日のように同じ店に通い、800円のランチメニューを味わう。「ここが一番落ち着くんですよ」と言うが、「浦舟町からは遠過ぎてここには来られないね」と笑う。
職員のほかにも手続きで区役所に用事がある人やイベントで公会堂を訪れた人が食事や休憩で飲食店に行くこともある。一定の”庁舎需要”が見込める蒔田駅周辺の飲食店は区庁舎とともに歩んできたと言っても過言ではない。
区庁舎移転で飲食店の売り上げにどの程度影響があるかは現時点では不透明。しかし、移転を見越し、店を他地域に移した居酒屋もある。蒔田駅周辺の地下鉄蒔田駅新光商栄会の山本道昌会長は「歯を食いしばって商売しなければいけない」と危機感を隠さない。
新たにランチ営業
一方、移転を心待ちにしているのが、横浜橋通商店街。新区庁舎は目と鼻の先。区庁舎へ来た人が商店街にも訪れるのではないかと期待する。新区庁舎には現区庁舎にあった食堂は設けられない。地域の店舗を使ってもらおうという市の方針は、商店街に追い風となる。
新区庁舎周辺では、今まで夜の時間帯しか営業していなかった飲食店がランチ営業を始めたり、新規出店する動きが昨年から続く。
同商店街も移転初日の2月8日から3日間、売り出しを行う予定で、鼻息が荒くなっている。ある店主は「移転は絶好のチャンス」と意気込む。しかし、別の店主は「結局、商品に魅力がなければ客は集まらない」と庁舎需要への期待感が高まり過ぎることを危惧する。
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