商店街の新たな顧客獲得策として2月中旬から約1カ月間行われた商店主らによる講座「まちゼミ」で受講者の9割以上が満足感を得るなど、好反応だったことがアンケートによって分かった。事業を主催した区は来年度もまちゼミを実施し、商店街を支援する。
まちゼミは、区役所が商店街活性化策として初めて企画。店主らがファン作りを意識した教養講義を店内で行い、売り上げ増につなげようとした。
弘明寺商店街、横浜橋通商店街、ドンドン商店会、地下鉄蒔田駅新光商栄会、大岡通り商店街から計33店舗が参加し、2月15日から3月12日までに計39種類の講座が開かれた。主に定員は5人前後で、1時間程度の内容が多かった。
店舗から提出された受講者へのアンケートは213人分。講師の満足度に関して「大満足」が61%、「満足」が37%で計98%が満足感を得ていたことが分かった。
3月22日には参加店が成果や反省点を出し合う結果報告会が区役所で開かれた。店主からは「新規の来店が多かった」「受付初日に定員が埋まるなど、予想以上に申し込みがあった」などの感想が聞かれた。
「継続で顧客に」
報告会にはまちゼミの仕掛け人で、昨年秋から参加店に講習を行ってきた愛知県岡崎市の「岡崎まちゼミの会」代表の松井洋一郎さんも参加。調査結果を見た松井さんは「初回としては十分な反応だった」と評価した。その上で「顧客になるのは受講者の25%」とし、「満足度を高めながら、ゼミを最低でも3年間続けるべき」とアドバイスした。
ある化粧品店は「講座内容と受講者が求める内容にギャップがあった」と反省点を口にしていた。別の参加者からは「受講後の来店がない」との声も多く出ており、松井さんは、受講後に送る手紙や電話でのフォローが大切だとした。
まちゼミを主催した南区地域振興課は来年度も継続する意向で、「商店街の魅力アップ、顧客作りを支援していきたい」としている。
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