六ツ川四丁目町内会の子ども会による「子どもふれあい体験スクール」(武藤博之会長)が11月30日に、地震や台風などの大規模災害に備えた徒歩訓練を行った。小中学生ら46人が参加し、六ツ川四丁目公園から山下公園=中区=までの8・5Kmの道のりを歩き、災害への対応力を学んだ。
災害への危機管理能力向上などの目的で設立された同スクールは毎年、六ツ川四丁目公園内にテントを張って宿泊する防災キャンプを開催。キャンプでは、給水車からペットボトルに水を入れて指定場所まで運ぶ訓練や起震車による地震体験など、実戦形式で大災害への理解を深めてきた。
交通機関ストップ想定
9月から10月にかけて大型台風が相次いで発生。南区でも一部交通機関がストップした。電車やバスが運休しても帰宅できる体力と知識を身に付けようと、長距離を徒歩移動する訓練を企画した。
子どもたちは同日午前9時ごろに四丁目公園を出発し、8・5Km先の山下公園を目指した。災害時に施設を開放し、帰宅困難者を支援する「災害時帰宅ステーション」を探すなど、歩きながら防災にまつわる知識を吸収した。
経由した蒔田公園からは老人会「長寿クラブ」のメンバーも合流。立ち寄った南消防署では、署員から酸素ボンベの使い方などを教わった。
約3時間かけて山下公園に到着。観光船・マリーンシャトルに乗船し、子どもたちは横浜ベイブリッジなど、横浜のシンボルを目を輝かせながら眺めた。
活動の成果表れる
乗船後は、訓練の成果を確かめる防災クイズを実施。スーパーマーケットや海岸などの外出先で大地震に遭遇した際の正しい行動を考える問題が出題された。子どもたちが教わっていない難題にも正答すると、大人たちは驚いた。
武藤会長は「想像以上に子どもたちが災害時の対応を理解しており、今までの活動が生かされたと実感した。今後も高い意識を持ち続けてくれれば」と話した。
同スクールは今後も防災キャンプなどを通し、より一層、防災や減災への知識向上などを目指していくとしている。
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