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南区 社会

公開日:2023.09.28

上瀬谷 大型テーマパーク
年間1千万人超 三菱地所、31年開業へ

  • 「KAMISEYA PARK」(仮称)のイメージパース(市提供)

 瀬谷区と旭区にまたがる旧上瀬谷通信施設に大型テーマパークが整備され、2031年頃にオープンする計画が決定した。事業を行う三菱地所によると、開業時の総来街者数は年間1200万人を見込み、将来的に1500万人を目指す。

 同社の提案概要によると、同地区を「KAMISEYA PARK」(仮称)とし、次世代型テーマパークを核としたまちづくりが展開される。

 敷地面積は約70ヘクタールで、「テーマパーク」(約51ヘクタール)、「駅前」(7ヘクタール)、「公園隣接」(約6・5ヘクタール)、「環4西」(5・7ヘクタール)の4ゾーンに分けて整備される。

 テーマパークは日本独自のコンテンツとテクノロジーを活用。世代を問わず多くの人が没入できる世界観を創り上げるという。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)技術でリアルとバーチャルを融合させた体験を提供する。

 駅前ゾーンにはテーマパークのグッズショップや飲食店を集めた商業施設を設ける。

 跡地南東部には公園と隣接するゾーンに自然がコンセプトの商業施設を導入。環状4号線(海軍道路)の西側には広域からのアクセスの受け皿として、バスターミナルなどが整備される予定。

 年間1200〜1500万人という来街者を受け入れるにあたり、約4500台の駐車場が設けられる。横浜市は引き続き、新たな交通の導入や新駅設置を検討していくとしている。

地域、期待と不安も

 旧上瀬谷通信施設は15年に米軍から返還された。約240ヘクタールの跡地では「観光・賑わい」のほか、「農業振興」「物流」「公園・防災」の4地区に分けた街づくりが計画されている。27年には跡地で、参加者数1500万人を計画する国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」が開かれる。

 市は観光・賑わい地区について、テーマパークを核とした複合的な集客施設の誘致を目指し、今年2月から7月にかけて事業予定者を公募。同社からのみ提案があった。

 テーマパークの事業者決定について、予定地周辺の町内会長は「にぎわいが生まれることは嬉しいが、工事の影響や開業後の交通渋滞など不安もある。住民向けに適切に情報開示してほしい」とコメント。瀬谷駅南口で飲食店を営む店主は「(開業により)駅周辺の人の流れがどのように変わるか注視したい。地域の店舗にも良い影響が出れば」と話していた。

 同社は将来的な来街者数目標を1500万人としている。これは東京ディズニーシーが開業する前年の2000年のディズニーランドの年間入園者数1730万人に迫るもの。上瀬谷のテーマパークがディズニー級になるかは未知数で、交通アクセスを含め、不安視する声もある。

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