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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2026.03.12

洋画家で、美術グループ「濤の会」の代表を務めている
田中 茂さん
新桜ケ丘在住 84歳

  • 田中 茂さん (写真1)

未完の探求、描く喜び胸に

 ○…52回目となるグループ展を中区翁町の画廊楽Iで3月15日(日)まで開催。日本画や水彩画など約40点が一堂に並ぶ。フリーの洋画家として50年以上のキャリアを持ち、自宅のアトリエには濤の会の会員がアドバイスを求めに訪れる。「『個々の尊重』が濤の会のコンセプト。一人ひとりが自由な表現で描きたい絵を描くことが大切だから」とほほ笑む。

 ○…神奈川区出身。幼少期から絵を描くことが大好きで、紙とペンがあれば花や鳥など目に留まったものを満足するまで描き続けた。ゴッホの作品に「激しさを感じた」と衝撃を受け、進学した武蔵野美術大学では洋画を専攻した。「絵にならないものを描く」がモットー。これまでに手に乗せたひな人形など、ゴッホのように独創的な作品を生み出してきた。

 ○…大学卒業後に美術教師などの職に就いたが、パリに行くという夢を叶えるために退職。29歳で船と列車を乗り継いで現地へ向かった。「車窓から見えたバイカル湖が琵琶湖の何十倍も大きいことを知らずに慌ててカメラを構えたら周りの乗客から変な目で見られた。ずっと同じ景色が続くから焦る必要はなかったのに」と当時の笑えるエピソードを語る。パリの街角などで絵を描いていると、女性から「私をモデルにしてほしい」とよく声を掛けられたという。「アート文化が根付いている証拠だった」

 ○…30歳からフリーの洋画家として活動するが「95歳で元気に創作活動に取り組んでいる人もいる。自分はまだまだ未熟者でベテランとは言えない」と謙虚に話す。日課のウォーキングは、作品のアイデアを絞り出すための時間にもなっている。「どんな絵が良いかという答えはまだ見つからないけど、それが面白い」と無邪気に笑う。

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