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公開日:2026.09.03
横浜国立大学の学生グループ 神奈川県事業で提案実現へ ICT技術で不登校支援
ICTを活用した不登校支援に取り組む横浜国立大学=常盤台=の学生グループ「YNU教育メタバース」が提案した企画がこのほど、神奈川県の事業「みらプロ」の若者部門で採択された。インターネット上の仮想空間(メタバース)での交流と、3Dプリンターやレーザーカッターを活用したデジタル技術を組み合わせ、学校へ通うことが難しい子どもたちにクリエイティブな活動を通じた社会経験や自信を届けていく。
みらプロは、6歳から29歳の子どもや若者が地域や社会のために挑戦したい活動を提案し、県のサポートを受けながら実行するプロジェクト。選定された提案は、最大100万円の事業費で実行される。4月から提案を募集し、3部門で84件の応募があった。8月5日の最終審査で、小学生・中高生・若者の提案が各部門で1件ずつ採択され、若者部門はYNU教育メタバースの企画「不登校から『クリエイター』へ!メタバース×3Dプリンターで作る私のアイディア実装プロジェクト」が選ばれた。
この企画は、愛川町が設置している不登校の小中学生を対象とした相談指導教室「絆」と連携して展開されている取り組みだ。学生が行っているのはオンライン空間「メタライフ」を活用した週1回のバーチャル交流。学校に通うことが難しい子どもたちと、インターネット上でゲームや会話を楽しむ。加えて、単なるオンライン交流にとどまらず、子どもたちの「やってみたい」という意欲をくみ取り準備を重ね、半年に一回、現地での面会交流で実践する。
中でも特徴的なのが、3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル機器を取り入れ、オリジナルコースターなどの工作を行う点。子どもたちは自分が描いたイラストや考案したデザインが形になり創作の楽しみを感じることができる。チームのまとめ役を担う佐藤彩愛さん(教育学部4年)は「いろいろな社会体験をしてもらい、好きな事や興味のあることを見つけるきっかけにしてほしい」と話す。8月27日は、コースターづくりに加え、大学構内で採取した竹を使って流しそうめんを実施した。
今後は、同大の文化祭や来年の国際園芸博覧会などで子どもたちの作品を配布したい考え。佐藤さんは「私たちと子どもたちの取り組みをいろいろな人に知ってもらい、不登校支援の可能性を広げていけたら」と思いを語った。
現状知る活動
同グループは、教育学部の河内啓成准教授が同大の現代的教育課題に関する取り組みの一環として2022年に発足。現在は1年から4年の20人ほどが名を連ねる。参加理由は「自分も不登校を経験し、支援に関心があった」「メタバースという言葉にひかれて」などさまざまだ。河内准教授は今回の採択について「教員を育てる教育学部として、現状を知ることのできる活動であり、その中で問題を解決する手段が見つかっていけばと思って取り組んできた。学生の活動が評価されて良かった」と話した。
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