鶴見史上初の女子高生消防団員となった 坂田 綾香さん 上末吉在住 18歳
ふれあい、芽生えた地域愛
○…1月1日付で地元を管轄する鶴見消防団第7分団に入団した。15日の辞令交付式。まっさらな制服に身を包み、放水などの研修を受けた。「普通に生活していたらできないこと。楽しかった」。初々しさを見せる一方、「やるからには、ちゃんと技術を身に着けて、本番で生かせるようにしたい」と、団員としての自覚も垣間見せる。
○…4人きょうだいの2番目で長女。末吉小、末吉中学校と地元育ちだ。父が町内会の役員を務める関係で、自宅を訪れる地域の人たちと自然とふれあった。お祭りなど行事ごとは、家族みんなで手伝うのが恒例。「地域の人と関わる活動がしたい」。いつしかそんな気持ちが芽生えていた。高校の先輩も入っている消防団。女性もいること、どんな活動をしているかも聞いていた。「地区の運動会で団の人から誘われて。じゃあ、やってみようと」。思いが合致し入団を決めた。
○…県立横浜翠嵐高校定時制の3年生。日中は週5日ほど洋菓子店でアルバイト。働いた後は友だちと集まり、ご飯を食べてから学校へ行くのが楽しい。好きな芸能人は、今をときめく人気俳優・菅田将暉――そんな普通の女子高生の入団について、友だちからは「『なんでやろうと思ったの?』って驚かれた」と笑う。
○…自分一人よりチームが大事――班編成で活動する消防団にもつながるエピソードがある。高校から始めたバスケットボール。入部当初は唯一の女子選手だった。男子に交じり行う練習。「自分が入ると練習の質が落ちる」と感じた。マネージャー転向を決断し、仲間を支えた。「チームが勝つ方が良い」。2年生の夏、バスケ部は全国大会出場を果たした。これまでの地域との関わりから、自然な流れで入った消防団。目標は、団員として認められること。出初式で初めて間近に見た先輩たちの消防技術。「かっこよかった。早くできるようになりたい」。地域活動の一歩目を踏み出した。
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