Vol.21 市政報告 鶴見を想ふ大黒町に「新斎場」誕生へ 横浜市会議員山田一海
横浜市はこのほどまとめた2018年度予算案の中で、鶴見区大黒町に新たな市営斎場となる「東部方面斎場」(仮称)の整備を盛り込みました。
超高齢化が進展し、市内5カ所の斎場だけでは、将来にわたる火葬の安定供給の確保が難しくなることから、新設にいたった形です。18年度から基本計画の策定に入り、19年〜24年度に工事等、25年度の供用開始を目指しています。
長年、地元の皆様からも要望のあった斎場が、いよいよ実現します。さまざまなご意見があることは承知していますが、すでに火葬待ちが発生するなど喫緊の課題であります。市民の利便性向上のため、しっかりとした施設となるよう、全力を尽くしてまいります。
高齢者増エリア理由に
整備用地は、大黒町18の18にある鶴見区スポーツ広場です。工業地帯のため、周辺には物流センター等が立地しています。ただ、サッカー場、野球場などで活用されていることもあり、広場の利用者の皆様にご不便をおかけする形になることは、心苦しい限りです。
用地選定に関しては、区内3カ所を抽出して検討されましたが、整備が可能である同地が選ばれました。
市内東部方面への斎場設置は、今後の人口推計において、2040年には特に北部から東部(青葉区、港北区、都筑区、鶴見区、神奈川区)で高齢者人口の著しい増加が見込まれること、現在ある市営斎場への所要時間が30分を超える地域であること、方面別に整備することで災害時にリスクが分散されることといった理由が挙げられます。
火葬待ち約4日
市内には久保山(西区)、北部(緑区)、南部(金沢区)、戸塚(戸塚区)の市営4カ所と、民営の西寺尾火葬場(神奈川区)の5カ所の斎場があります。
16年度の火葬件数は計3万1681件に上り、過去5年で約2500件増加。市営斎場4カ所の火葬待ち日数は平均4・01日となっており、年々長くなっています。
市の人口は来年をピークに減少傾向に転じる推計が出ていますが、65歳以上の高齢者人口は右肩上がりに増え、11年後には100万人を超える見込みです。そのため、2035年には約15炉が不足するという推計も出されました。
市民のための施設に
こうした理由から、鶴見区に斎場が新設されることになりました。建物は今後設計されますが、火葬炉16炉、告別・収骨スペースなどの整備を予定しています。火葬炉には最新の公害防止設備も導入し、環境面にも配慮するとのこと。ようやく実現する新斎場が、あらゆる面から市民のための施設となるように、市へ働きかけてまいります。ぜひご要望お寄せください。
山田一海
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