宝泉寺の住職を務める 横溝 常之さん 菅沢町在住 53歳
人に寄り添うスーパー和尚
○…仏の教えを発信するツイッターには1万8千人のフォロワー。住職を務める宝泉寺では、毎朝の勤行ライブ配信や二次元バーコードのお賽銭を導入。お寺で開く座禅などの会はコロナ前からプロジェクターなどを駆使して開催。これらのデジタル技術がこのご時世に予期せず活きた。「パソコンいじりは昔から好きで。自分の時代が来たと思いました」
○…区内にあったレストランを営む両親の次男として生まれた。憧れるものが多かった中学時代、歴史上の僧の伝記を読み、この道を志すように。「人間的魅力も、知識もあるスーパーマンだと思いました」。高校卒業後、天王院で修業。30代で宝泉寺の住職になり、感じていたのは「敷居を低したい」ということ。「折角近くにお坊さんがいるから活用してほしい。いつでもどうぞって思っているけど、みんな門をくぐるにも躊躇がある。それなら和尚が外に出ればいい」。お彼岸には境内にテントを設営し、自ら茶を振舞う。法事の際には分かりやすいよう解説付き式次第を作り、ツイッターでは砕けた口調で仏の話を語る。
○…妻と二人の娘の4人家族。「上の子は美大に合格。下の子はプログラミングが好きで」と話す横顔は父の顔。配信動画のBGMやなぞるだけで学べる梵字のテキストも自作しており、「仕事が趣味みたいなもの」と笑う。今後はWEB上で御朱印がもらえる仕組みも考えている。
○…「教えると自分の勉強になる」。御詠歌、座禅、梵字など、様々な会を開き、人に説く背景にはこの考えがある。「面白そうと思ったことは、まずはやってみる。失敗したらやめちゃえばいいし、やっているうちに磨かれていく」。憧れたスーパーマンのように人々に寄り添っていく。
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