県政報告ひでしの「実績で勝負」69 県職員の海外派遣に関する「新たなルール」を実現 公明党 鈴木 ひでし
県は、国際機関との連携や企業誘致などを目的として、職員を海外に派遣しています。今回は、この海外派遣に関する「新たなルール」を黒岩祐治知事に提言し、実現しましたのでご報告いたします。
WHOに派遣した職員が退職!?
令和2年9月、ある大手新聞の見出しに『県が1億円超支出してWHO派遣の職員、自己都合で退職し転職』との報道が掲載されました。
内容は県が、未病改善と最新のテクノロジーを組み合わせる「ヘルスケア・ニューフロンティア政策」の発展を目指し、平成28年12月からWHO(世界保健機関)に職員を派遣していたというものでした。この職員は、もともとWHOに派遣するつもりで県が採用した優秀な医師でした。
しかし、何度も派遣期間が更新された上、約3年半が経過した令和2年8月にその職員は県を退職し、派遣先のWHOに就職してしまったのです。職員の給与に加え、WHOへの研究委託費など合計1億円を超える税金が投入されてるというものでした。
「人材流出を防ぐルール」が必要
実はこの問題について私は当初から、派遣の成果が本当に還元されるのか疑問がありました。
この疑問を平成30年11月の県議会決算特別委員会で当局に質問したところ、県からは「派遣終了後は県に戻ってもらい、知見や人的ネットワークを活用する」との答弁がありました。しかし、この答弁とは裏腹に、この新聞報道の通り、この職員は県に戻り復職を果たすことはありませんでした。
私は、決して海外派遣自体を否定しませんし、職業選択の自由も当然のことです。しかし、県民の皆様の血税を投じて職員を派遣する以上、その成果は県民に還元されなくてはいけません。私は、このような「人材流出」を二度と起こさない仕組みが必要と考え、令和2年12月の県議会定例会で、黒岩知事に対し、「海外へ派遣された職員が得た知見やネットワークを確実に県政に生かす仕組み・ルールを構築すべき」と提言しました。
県が新たに「要領」を策定
この提言を受けて黒岩知事は、「派遣の成果を県の政策形成に活かせる仕組みとして、『要領』を新たに策定する」と明言しました。
この答弁を受けて県は、【1】期待される役割等を示した「派遣目的書」を職員に明示すること、【2】職員自身が派遣後のキャリアビジョン等を記載する「計画書」を提出すること等をルール化した「職員海外派遣実施要領」を策定しました。
私の政策や税の使途に関する思いは「県民の皆様からいただいた税に政策と実績をもってお返しする」です!
今回の問題もルールが決まったことは大きな一歩ですが、今後とも職員の海外派遣の成果に期待しつつ、その実態と成果をしっかり注視してまいります。
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2017年4月6日号
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