区内菅生ヶ丘の倉庫で先月27日、火災が発生した。危険物の違法収容で消火活動が難航したことから、宮前消防署は安全確認のために区内92ヵ所ある倉庫の特別検査を行った。危険物の無許可・無届はなかったが、消防法令違反は75件あった。
倉庫火災は先月27日夕方、区内菅生ヶ丘の倉庫2階で発生した。宮前や麻生、多摩、高津区などの消防署員と消防団員227人が消火活動にあたったが、鎮火まで60時間以上を要した。
倉庫内には石油系(危険物第4類第1石油類)のスプレー缶が法定許容量の約570倍、約19万8000本あった。大量の燃焼のため消火活動が難航し、鎮火に時間がかかったという。出火の原因は現在、調査中だ。
同火災を重く見た宮前消防署は火災発生の翌日、区内の大規模倉庫の事業主に注意喚起を促す資料を配布した。また先月29日から10月13日まで、区内92ヵ所の特別立入検査を行った。
検査では倉庫内の収容物と消防用設備等の管理状況の確認を行った。
危険物の無許可・無届収容や火気管理の違反はなかったが、消防法令違反は75件あった。違反の主な内容は、消防用設備の不備。消火器、屋内消火栓、自動火災報知設備、避難器具設備、誘導灯など30件。その他、避難扉の前に物が置いてあり開けられなかったなどの避難施設の管理違反1件や設備点検の未報告41件などがあった。
宮前消防署は「区内には住宅に隣接する倉庫が多い。住民の安全を守るためにも事業主には火災予防の徹底を指導していく」と話している。
なお、立入検査は各倉庫、5年に1回実施している。
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