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宮前区 人物風土記

公開日:2021.07.16

ひつじの会の代表で、インクルーシブ(包括的な)教育の勉強会を開く
斉藤 宜子さん
宮崎在勤

共に考え育つ まちづくり

 ○…高校のPTA副会長やハーブ・アロマインストラクター、被災地復興、海外支援ボランティアなど-。数々の顔を持ち、忙しい毎日を送る。「夫をはじめ理解ある家族のおかげ」と感謝。「今死んでも悔いがないくらい、充実している」と話す笑顔がまぶしい。

 ○…活動の中の一つ「発達凸凹児童の保護者コミュニティー ひつじの会」で、動画配信による勉強会を行う。題目は県の推進するインクルーシブ教育。「公式の説明会に行っても、はっきりしないことだらけ。きっと、みんなも困っているのでは」と主催を決意。子育てに悩んだ時に、発達障害に詳しい友人が助けになった。勉強するうちに相談される側となり「話してみて良かった」の一言が原動力となり、会を立ち上げた。「今の子育て世代は『弱音を吐くな』と育てられ、溜めこみがち。核家族が多く、子育てを手伝ってもらうにも苦労する」と分析。「問題を解決するのでなく、一緒に考えていけたら」

 ○…歴史散歩が息抜き。「地域コミュニティのシンボル・道祖神を探して歩くのが楽しい」。区内にマンションや新興住宅が建ち並ぶ今、「昔からいる人も転入者も、一緒に歩んでいければ」と町の未来を見据える。

 ○…世田谷生まれ、5歳で宮崎に引っ越してきた。雨水が溜まった建設途中の246バイパスにヤゴを、用水路にザリガニを獲りに行くなど、幼少期は「野山を駆け回っていた」。大学を卒業して塾講師に。不規則な生活で体を壊したのを機にアロマやハーブにはまり、働きながら学校に通った。現在店長を務める宮崎の薬局には、どこか懐かしい香りが漂い、愛犬の散歩の傍ら地域住民らが「こんにちは」と顔を出すなど、彼女の人柄に自然と人が集う。

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