昭和音楽で同世代元気に 梶ヶ谷在住 青木恵子さん
ビートルズや美空ひばりなど、団塊世代が夢中になった「昭和オールディーズ」でライブを行う女性がいる。梶ヶ谷在住の青木恵子さん(65)がその人。
ダンス音楽を軽快に歌い、昭和歌謡をしっとりと聞かせる歌声が自宅のスタジオに響く。独特に響く低音ボイスが青木さんの魅力。
次回のライブは『She loves you』『砂に消えた涙』など同世代が夢中になった60年代の洋楽、邦楽5曲で構成。「一方だけではダメ。私達の世代はいろんな音楽を聞いているから」と、こだわりを持つ。
慰問で学んだ歌の力
短大時代にバンドを結成していた青木さん。当時はピーター・ポール&マリーなど洋楽専門だった。結婚を機に音楽から離れ、53歳の時に再開。「聞いてもらう歌」を学んだのは、特養に入所した父親のための慰問コンサートだった。
観客は親世代。父親の好きな軍歌を取り入れた。「戦争を知らない自分が軍歌を歌う緊張感。中途半端なものは聞かせられない」と、音源に忠実に歌うことを心がけた。演奏を聞いた男性が涙を流し、キーボードで参加する娘も一緒に泣いた。「いいものだと感じてくれた」と嬉しかったという。コンサートは好評を博し、9年間続いた。
「邦楽は絶対歌わない」ポリシーも「日本の歌をきちんと歌いたい」と変化した。友人の「私たちの世代も慰められたい」という言葉に後押しされ、同年代向けのライブを昨年から行う。
「クラブは若い人向け、歌声喫茶とも少し違う。私達が夢中になった昭和音楽のライブがあれば面白いと思って」と青木さん。ライブでは一緒に口ずさめるようマイナー曲をやらない。「明日からがんばろうと思ってもらえるように」
|
|
|
|
|
|
4月26日