昨年の台風19号による河川関係などの浸水被害について、川崎市は3回目の検証委員会を先月実施。甚大な浸水被害を受けた平瀬川河口周辺地域に大型土のうを設置するなどの短期対策を示した。川崎市は最終結果をまとめて今月に公表し、住民説明会を開く予定だ。
平瀬川と多摩川合流部周辺地域は、台風19号により約6ヘクタール浸水し、犠牲者が1人出ている。市建設緑政局によると、発災当時、平瀬川流域の雨量は、流下能力を下回るものである一方、多摩川の水位とともに平瀬川の水位が上昇。それにより、平瀬川堤防からの越水、東久地橋桁下、平瀬川管理用通路の水抜き穴の3経路から水が流れ込んだ。
同局は、今夏台風時季までに取り組む短期対策に、管理用通路の水抜き穴に逆流防止弁の設置、東久地橋桁下からの浸水を防止する大型土のうの設置、平瀬川堤防からの越水被害を軽減させるアクリル板の設置などを掲げている。
大型土のうの設置について、専門家などの第三者から「効果があるのか疑問」「一時的な対策」という意見がある。同局はこれを受け、「暫定的な対策とし、早急に中長期的な対応策を行う」としている。また、高津区選出の議員は「多摩川は国、平瀬川は県の管理。抜本的な対策は、早急に国と県と進めていくべき」と指摘する。
橋と水位上昇 「関係確認できず」
また、「平瀬川の水が多摩川合流地点に架かる『緊急用河川敷道路橋』にあたり、平瀬川の水位が上昇した」という浸水地域の住民意見を検証。道路橋の桁下に水位が到達した時間、平瀬川の水位に急激な変化はなく「橋と水位変化の関係性は確認できない」とした。市は、最終結果を4月に公表し、住民説明会を開催する予定。
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