新型コロナウイルスのワクチン接種については川崎市でも大規模接種会場での予約なども始まり、少しずつ進捗してきた感が漂いつつある。そんな中、依然、予約機関等と勘違いされているのが高津区役所。「ワクチン接種の予約は区役所ではできません」と、すべての出入口に大きな立て看板が掲げてあるのにも関わらず、総合案内窓口に足を運んでしまったり、電話で問合せをするお年寄りなどが後を絶たないという。果たして、その心理とは―?
開庁前に行列30人
区関係者によれば、新型コロナウイルスのワクチン接種に関しては、区役所では予約はもとより関連する相談ごとなどにも一切対応しておらず「来庁されても殆ど何もお役に立てないのが現状」だという。実際に区のHPでも「予約コールセンター」(【フリーダイヤル】0120・654・478)や「一般相談窓口」(【電話】044・200・0730)の利用案内を大きく掲載し、さらに「感染予防のため、新型コロナウイルスに関する相談目的での区役所の来庁はご遠慮ください」と明記している。それでもワクチン接種を待ちきれないお年寄りは「区役所に来れば何とかなるのでは?」という淡い期待を抱き、総合窓口を訪れてしまう場面もしばしば。とりわけ、ワクチン接種の予約が本格的に始まった4月下旬には一時、開庁前に30人ほどが玄関前に行列を形成したほか、中には来庁不可の状況を知りながらも「何か(早期接種に役立つ)情報を貰えないか?」と職員を問い質す区民の姿も。幸い5月25日現在までに大きなトラブルなどは生じていないものの「建物内の密を回避する意味でも『コロナ関連で、こないで!』というのが正直なところ」と、職員らも苦しい胸のうちを明かす。
「落ち着いた行動を」
一方、普段かかりつけ医を持たず、推奨される各所の電話問合せ先も繋がりにくい、などといった状況下では「誰かに相談に乗ってもらいたい」「(苦情を含め)話を聞いてもらいたい」といった心理が働くのも頷ける。前出の区関係者も、こうした高津区民の気持ちに理解を示しつつも「どうか落ち着いた行動を」と呼び掛けている。
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