7月28日(木)に都内で行われるピアノの全国コンクール「第7回ヤマハジュニアピアノコンクール」のグランドファイナルに、京浜楽器百合丘センターに通う石崎夏向(かなた)さん(10)が出場する。本番は「演奏会のように、曲調が異なる曲を聞いている人に楽しんでほしい」と意気込む。
同コンクールはヤマハが主催し、15歳以下を対象に2016年から行われている。年齢ごとに分かれ、夏向さんが出場する満10歳以下の部では、予選を通過した15人がファイナルで演奏する。
6月のセミファイナルで、課題曲と自由曲の2曲を披露した夏向さん。自由曲のベルコビッチ『パガニーニの主題による変奏曲』は、「これまでやったことがないカッコいい曲」で、練習では速く指を動かす部分に苦戦。前日夜にようやく仕上がった。本番は「難しい部分がばちっと決まって、拍手も大きかった気がする」と振り返る。
「いつの間にか時間経つ」
ピアノを習うようになったのは小学生になってから。「弾き方で全然違う音になる」とピアノ演奏の楽しさを話す。
高津区の自宅からレッスンで麻生区百合丘に通う。自宅では毎日4時間はピアノに向かう日々。夏向さんは「宿題をやって、ピアノを弾いて、ご飯を食べて、ピアノを弾いて。いつの間にか時間が経っちゃう」と、それがすっかり日常といった様子。母親の有加さん(36)は「人見知りだったが、鍵盤の音で表現することに楽しみを感じてから夢中でピアノを弾いている」と目を細める。
大のショパン好き
ほかのコンクールにも出場する中、ファイナルに向け、パガニーニの曲を含む3曲を準備中。夏向さんは「違う雰囲気の曲調を弾きこなし、演奏会のように聞いてほしい」と目標を語る。
将来の夢は作曲家兼ピアニストと、大好きなショパンの名を冠した「『ショパンコンクール』に出場し1位をとること」と笑顔を見せる。
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