高津区 スポーツ
公開日:2024.02.23
カワサキスイミングクラブ
「地域の健康」支え続けて50年
現役スタッフが語る「魅力」とは
1974年2月に創立した「カワサキスイミングクラブ」(高津区宇奈根607)が50周年を迎えた。同クラブは「強く・明るく・たくましく」をモットーに、今からちょうど50年前、当時あった養鶏場を取り壊して誕生。「泳げない子どもを無くしたい!」をテーマに、親切丁寧なレッスンを手掛ける地域密着型のスイミングクラブとして名を馳せる一方、水泳競技全般の普及にも尽力。日本代表選手や国内の高校記録樹立者なども輩出し、さらに小・中学生チームを構成する「水球競技」では全国制覇を成し遂げるなど、数多の輝かしい功績を挙げている。そんなクラブの魅力について、現在運営を支えている6人の現役スタッフに聞いてみた。
まずカワサキスイミングクラブが創立された経緯や当時のエピソードについてお聞かせ下さい。
新井支配人 プール設立にあたり、創業者の河崎 良夫初代社長が現顧問の当時、東海大学体育学部の村川俊彦教授にプールの設計についてアドバイスを仰いだと聞いています。その中で限られた狭小スペースにプールを建てる場合、長方形の箱の中央にプールを配置すると一定のスペースは確保できるがプールの水深調節に使う「あか台」や子ども達の集まるスペースが失われるため、あえてプール位置を端にずらし広いスペースを確保する工夫を施したそうです。
スクールバスの導入も当時は珍しかったとか?
新井支配人 ええ。現在では当たり前となっていますが、この宇奈根は駅からも遠く、多摩川に挟まれた地域で近隣にも住宅が少なく創立当初は生徒が集まらなかったみたいです。そこで先代社長が自らスクールバスを運転し送迎を開始し、徐々に生徒も増え軌道に乗り始めたと聞いています。
そのスクールバスは現在、高橋さんが運転手を務めておられますが?
髙橋さん はい。送迎バスの運転を長く続けていると色々なエピソードがあります。特に小学生の生徒さんが卒業を迎え、最後の乗車となった際に「6年間、ありがとうございました!」と挨拶され、また保護者の方からも安全な送迎への謝意を伝える手紙を受け取ったりして、感動しました。これからも安全運転に徹し、皆さんに楽しく通ってもらえるよう心掛けたいです。
フロント業務を担当されている昌谷さんは、どのような点に配慮を?
昌谷さん 当クラブは地域密着型を掲げていますので、やはりご利用者様と「寄り添う事」を大切にしています。フロント業務は色々な世代の方と出逢えて元気をもらえる仕事なので、皆さんに「プールは楽しいな」と思って頂けるような接客対応を心掛けています。
水球で顕著な功績も
水泳の普及のみならず競泳選手などの育成にも尽力されていますが?
根本コーチ 一般的な水泳レッスンに関しては「地域から泳げない子どもをなくしたい」また、近年は併せて「健康寿命をのばして行こう」というモットーを掲げ、0歳から100歳までの地域の方々が日々、楽しみながら当クラブを利用して頂いています。
新井支配人 競技としての水泳普及に関してはクラブ創立当初から「競泳選手コース」を設け、この50年の間にジュニアオリンピック優勝者複数名、全国中学優勝者、インターハイ優勝者、国体優勝者、高校新記録樹立者、日本代表選手(パンパシ水泳)を輩出しています。現在も全国大会出場者が在籍し、将来の日本代表を目指し日々トレーニングしています。
とりわけ「水球競技」では顕著な成績を収めていますね。
木村コーチ そうですね。当クラブでは40年ほど前、当時のコーチ担当スタッフが水球部出身で競泳選手のシーズンオフに水球の練習を始めたのがきっかけに「水球コース」が発足した、と聞いています。スイミングスクール等の中でも水球競技にも取り組むクラブは現在でも珍しく、私が担当する小学生チームと、加藤コーチが担当する中学生チームが2022年には共に全国制覇を成し遂げるなど、国内でも屈指の強豪として名を馳せるまでになりました。
加藤コーチ 水球チームへの指導でいえば私自身がカワサキスイミングで水球を始め、選手として一線を退いた後でクラブに戻りコーチに就任しているので、おそらく長きにわたりカリキュラムや指導方針が変わっていないものと思われます。それでも問題なく活動が継続できて、かつ大きな成果が定期的に挙げられているのは本当に凄いこと。当初、作成した人達がどれだけ真剣に考え、今に受け継がれているかを考えると、身が引き締まる思いがしますね。
「今後50年」見据えて
最後になりますが「これからの50年」を見据え抱負や展望「こういったクラブにしていきたい!」といった意気込みをお願いします。
加藤コーチ 自分もそうなのですが、ここで水泳を習っていた子どもが、やがて大人になり、親になった時に「自分の子をカワサキスイミングで習わせたい」と思ってもらえる、戻ってきてもらえるような場所であり続けたいですね。
新井支配人 これから50年ですか。ずいぶん先の事とは思いますが、当クラブは社風も含めスタッフも風を読み、一進一退を続けてきました。これからもカワサキスイミングの「ものすごい加速」は無いかも知れませんが、地域の皆さんと共にクラブ運営を着実に続けて行きたいと思います。
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