カラスが巣づくりを行う季節を迎え、今年も各所で被害が相次いでいる。高津区内では例年、一部のごみ集積場所が荒らされるほか、過去には「巣づくり」が原因とみられる停電も子母口で発生。こうした状況に市環境局では「カラスに餌や巣の材料となるものを持っていかれないような対処を」と呼び掛けているが、地元の対策は―。
今が繁殖期ピーク
一般的にカラスの繁殖期は3月から7月頃までとされており、この時期に街路樹や電柱などに「巣」をつくる。特に繁殖期のピークを迎えるこの時期は、雛や卵を守ろうと過敏になるため、巣の付近を通るだけで人間を威嚇してきたり、時には攻撃されることもあるという。また、雛鳥に与える餌を確保するため、管理の甘いごみ集積場所に狙いを定め、防鳥ネットの隙間に口ばしを差し入れてビニール袋から生ごみを漁る場面なども、高津区内外で度々確認されている。
「しっかり対処を」
2年前(2022年)のこの時期には、電柱と電線をつなぐ部分にカラスが巣をつくり=写真左上、材料となっていた「針金ハンガー」が送電機器と接触。子母口などで延べ2570軒に及ぶ停電が発生し、近隣道路の信号が止まり警察署員が交通誘導を行う事態に見舞われたことも。
こうした被害を受け、高津区を所轄する市環境局宮前生活環境事業所では「ごみ集積場所では防鳥ネットをしっかりと掛け、各家庭でも巣の材料となりそうなものを持っていかれないように重りを載せたり蓋をするなど対処して」と呼び掛ける。近年はマンション建設時など新たにごみ集積場所を設ける際、住民らが事前にカラス対策を講じるケースも増えているという。同所は、ごみの出し方の相談等も随時受付けている(【電話】044・866・9131)。
さらに子母口北町会(遠藤勝太郎会長=人物風土記で紹介=)では、長年の共用で腐食が激しく、収容しきれない残飯等によりカラスや猫の餌場と化していた「ごみ箱」の刷新に着手。町会や自治会への支援助成制度を活用してエリア内にあるごみ箱を年に10台程度ずつ新しくする取り組みなどを行っている。
高津区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|