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高津区 人物風土記

公開日:2024.08.16

高津警察署の署長を務める
鈴木 淳さん
高津区在勤 54歳

誇り胸に、住民目線で

 ○…鉄道警察隊の隊長などを経て、初めて警察署長となり半年弱。高津区について「治安を良くしようという住民たちのパワーをすごく感じる」と語る。地域からの警察への期待も実感し、「地元の人が事件、事故が減ってまちが良くなったと実感できるよう結果にこだわって仕事をしてほしい」と署員を導く。

 ○… 綾瀬市出身。幼少期は野球少年だったが、中学で強豪の卓球部に。初心者で玉拾いからのスタートだったが、猛練習を重ね頭角を現し最後はキャプテンとして全国大会へ部員を導くまでに。そんな経験からか、仕事も自らの「努力」と「結果」を重視。警察の不祥事を扱う監察なども長く担当し、警察庁の監察係に出向経験も。「煙たがられる部署だが、絶対必要な組織の基盤。非常に勉強になった」と語る。

 ○…警察官になったきっかけは偶然の出会いから。大学時代、思い描いた将来の仕事像とのギャップなどから卒業後フリーターとなり、夢を失っていた頃のこと。偶然、近隣で殺人事件が起き、自宅に刑事が聞き取りに。「今、何してるの」と職業を尋ねられ、それならと刑事は警察官の仕事を熱く語り、受験を勧めた。「自分の仕事は素晴らしいと、ここまで熱く言えるのか」。誇りを持つ姿に惹かれ、試験を受け25歳で警察官に。「いつか会う時が来る」と当時もらった名刺は常に財布に。10年以上を経て再会し感謝を伝えた。

 ○…休日は洗車するのが好きで「特別な車ではないが洗うと落ち着く。汗をかいて冷たい水で洗うのも気持ちいい」と笑う。刑事との出会いから30年余り。「人に誇れる仕事。その通りだった」と語る今、若い署員に「警察独自の視点にならず、常に住民の立場に立てる警察官になってほしい」とエールを送る。

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