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高津区 人物風土記

公開日:2025.07.18

中原区で行われる「なかはらっぱ祭り」のダンス公演をプロデュースする
藤平 真梨さん
末長在住 34歳

ダンスで心の開放を

 ○…「人の数だけ踊りや表現がある」。手掛けるインクルーシブ・ダンス公演には、小学生から年配者まで約30人が参加。年齢や性別、ダンス経験、障害の有無に関わらず、メンバーの個性を生かした舞台を6回のワークショツプで作り上げた。「サンライズ・アンド・サンセット」をテーマに、日の出から日没までの色の変化をダンスで表現する。「あるがままの心を開放するような、自由な動きに注目してほしいですね」

 ○…小学生のころは全身をレインボーカラーで着飾る個性的な子だった。一方で、7歳からバレエに打ち込み、数々の舞台を踏んできた。転機は18歳のときに、留学先のオーストラリアで出合ったコンテンポラリーダンス。「ビビッときた。バレエの古典的な動きと違い、自由な表現に魅了されちゃいました」。持ち前の感性が花開く。20カ国以上を回り、ダンスを通して人や文化に触れてきた。

 ○…「日本の閉鎖的な社会や生きづらさみたいなものを踊りで解き放ちたい」。中学でいじめられた経験も、人の気持ちに寄り添いたい思いの根底にある。振付家としても活躍の場を広げる中、伝えたいのは「自分にOKを出していいんだよ」。どんな動きも個性として認めてあげたいと思う。「自身に向き合えば、他の人を受け入れることにつながるから」

 ○…タイやラオスを旅していたときに、人々が自然に集まり踊りを通したコミュニティーがあることに驚いた。今、地域との関わり中で大切にしている原点がここにある。舞台でプレゼントされた花束でドライフラワーを作ることが息抜き。「意外と地味な趣味で『らしくない』と言われるけど、癒されるんです」。大きな瞳を細め、満面の笑みを浮かべた。

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