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高津区 人物風土記

公開日:2025.09.12

大正時代生まれの楽器「大正琴」の普及活動に取り組む
笹子 まさえさん
下作延在住

大正の音色 未来へ奏でる

 ○…コンパクトで軽量、気軽に演奏できるとして、大正時代にブームを巻き起こした楽器「大正琴」。その魅力に触れて以来、多くの人に良さを知ってもらおうと、依頼を受けて、各地で開かれるコンサートに出演。また、昨年1月からは、自身のSNSアカウントで、演奏の様子を投稿する「毎日連続投稿企画」にも挑戦している。「弾き方ひとつで様々な音色を奏でる、奥深い楽器」と語る。

 ○…昔から音楽が好きで、武蔵野音楽大学の声楽科や東京芸術大学の大学院で学びを深めた。卒業後はスイスでも研鑽を積み、声楽家として数多くのコンサートに出演。引退後は、小黒恵子童謡記念館で働き始めた。そんな時、記念館で大正琴の練習教室を開きたいと依頼を受ける。「元々この楽器に興味があったので、教えを請うことにしたんです」。初めて触れた際には、どんなジャンルの曲もひけるポテンシャルの高さに驚愕。培った音楽技術をもとに、練習に取り組んでいった。

 ○…仕事や演奏の合間の癒しは、自宅で暮らす5匹の愛猫たちだ。「気まぐれに触らせてくれたり、甘えてきたり。演奏練習の邪魔をされるときもあるけれど、そんなところも愛おしい」と笑顔を浮かべる。

 ○…小・中学校の音楽の授業にも取り入れられるなど、徐々に広まりを見せている大正琴。しかし「まだまだこの楽器を知らない人が多いことも現状」と語る。この課題を乗り越えるため、自身が主催する教室で後進の育成に取り組むほか、東北にいる演奏仲間たちのもとへ足を運び、ともに練習を重ねるなど、地域を超えた交流も大切にしている。「いつか、大正琴専用の楽曲を作る人もでてきてくれたら」と期待を込める。

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