高津区 人物風土記
公開日:2025.10.17
「木月庵を大切にする会」で30回目の茶会を開催した
長谷川 宗江さん(本名 長谷川 喜代江)
宮前区在住 86歳
「させていただく」の精神で
○…川崎市国際交流センターの一角、日本庭園にたたずむ茶室「木月庵」で開催している茶会が、節目の30回を迎えた。「木月庵は茶道を通じて、市民文化や国際交流の場としての役割を担ってきたが、決して一人ではできなかった。協力してくれる方たちのおかげ」と周囲への感謝を忘れない。
○…「小2で川崎に戻ってきたが一面焼け野原だった」。川崎区出身で、疎開先の徳島県内で空襲を経験した。焼夷(しょうい)弾から身を守ろうと、必死に川へ逃げ込んだ記憶は今も鮮明。市内の小学校に招かれることもあるが、講演する際には日本の文化だけでなく、命の尊さも伝える理由だ。中学では放送部に所属。NHKの放送コンテストで入賞した感動が忘れられず、高校卒業後、銀行員として働きながら専門学校でアナウンスを学び直した。朗読ボランティアの経験を買われ、かわさきエフエムで10年間パーソナリティーを務めたことも。「502人の社長さんを招いた番組。出会いが私の財産」
○…茶道は高校の部活動がきっかけ。「お菓子が魅力的だったの」と当時を振り返る。指導歴は60年以上。現在は茶道裏千家の正教授・名誉師範として約30人のまな弟子を抱えながら、日本文化の普及に努めている。木月庵では留学生への指導も行っており、このたび川崎市国際交流協会から感謝状が贈られた。
○…「のどかな雰囲気が気に入った」と約50年前から東有馬で暮らす。フラワーコーディネーターとしての顔も持ち、市内の病院や公共施設に寄贈。奉仕団体・国際ソロプチミスト川崎の会長としても活躍した。「『させていただく心』は母から受け継いだ。木月庵を川崎の有形文化財にして次世代に受け継いでいきたい」と夢を語った。
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