相模原市、町田市、厚木市、愛川町、清川村の議員123人で組織する「小田急多摩線延伸を促進する議員連盟」が10日、延伸ルートの視察および研修会を行った。
関係市町村の議員の連携により、小田急多摩線の延伸を促進し、もって近隣市町村の発展と住民福祉の向上に寄与することを目的に2009年に設立した同連盟。延伸に関する理解を深め、共通認識を持ったなかで議員連盟の活動を進めていくため、今回初めてルート視察と研修会を企画。約70人の議員が参加した。
まず、延伸のポイントとなる小田急線唐木田車庫周辺や相模総合補給廠一部返還地、JR上溝駅周辺などを視察。その後、産業会館で「小田急多摩線延伸に向けた取組について」をテーマに、町田エリアを同市の須田貴交通事業推進課長が、相模原エリアを同市の米多寛之交通政策課長が講師となり講義を行った。
マンパワーで促進活動
須田課長は市内の交通概要などを述べ、東京圏における今後の都市鉄道のあり方について30年頃を念頭にまとめられた16年の『交通政策審議会答申』を紹介。小田急多摩線の延伸(唐木田〜相模原〜上溝)が「東京圏の都市鉄道が目指すべき姿を実現する上で意義のあるプロジェクト」の一つとされたが、収支採算性に課題があり「十分な検討が行われることを期待」と位置づけられたこと、今後の課題や解決案、現在の取組などについて資料を用いて説明。参加した議員らは熱心にメモを取り、耳を傾けていた。
中村昌治会長(相模原市議)は「全体の90%を超える議員が連盟に加入している。一日も早く相模原、上溝への延伸を叶えたいと思っている。共通認識を持ち、マンパワーを生かして活動していきたい」と語った。