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さがみはら中央区 人物風土記

公開日:2020.10.01

神奈川県畳工業協同組合相模原支部の支部長についた
萩原 真澄さん
高根在住 57歳

「畳」で地域に幸せを



 ○…畳製造事業に関する経営、技術の向上などを目的とする県畳工業協同組合相模原支部の支部長にこのほど就任。同時期に上部組織である県の常務理事にも任命された。特に県の常務理事は役付きでない一般会員からの異例の任命。業界は縮小傾向にあり、岐路に立たされているからこその抜擢だった。



 ○…強豪で知られた相原高校陸上部で1年生の頃からレギュラーを獲得するが、思うように成績を残せずに部活や勉強をなまけがちに。「やんちゃな」学生生活を送っていたが、母から見分を広げるため父が営む畳店ではなく都内の畳店での修行を勧められた。本当はプログラマーになりたかったが、知識や技術が身に付いてくると次第と仕事に夢中に。「畳が変わるとそこに住んでいる人が笑顔になる。それがうれしくて」。道を示してくれた母への感謝を忘れず、現在は2代目として萩原製畳を営む。



 ○…仕事終わりの楽しみは妻との晩酌。ハイボールを飲みながらきょうあったことを話し、ひと息つくのが癒し。最近の一番のニュースは娘の結婚。コロナ禍で披露宴は自粛したが、娘の門出が「なによりの幸せ」と顔をほころばせる。



 ○…洋室中心の住環境の変化に伴い、畳の生産量も減少。畳店の数も徐々に少なくなっていることを憂慮している。それでも支部長を務めるからには結束を固め、より地域に必要とされる組織への改革に挑戦する構えだ。そのために積極的に情報交換ができる体制づくりと、スキルアップをめざし研修などを行う。目標とするのは「地域の人が畳のことで困ったら、気軽に電話をしてくれる組合」。畳を取り巻く環境も10年前とは変わっているが、「畳で地域に幸せを」という思いは変わらない。

 

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