さがみはら中央区 人物風土記
公開日:2023.12.21
世界で唯一、プロの和編鐘(わへんしょう)奏者として活動する
有機音(ゆきね)さん(本名 桜井有機子)
南区上鶴間在住
自然感じる音を創作
○…仏具のお鈴(おりん)のような音がする鐘を39個吊るし、バチで叩いて音を奏でる「和編鐘」。その音は3オクターブを奏でることが可能で、涼やかな余韻が残る音を生かせるように、自身で作曲した曲や「さくら」「赤とんぼ」など誰もが知っている曲を編曲して演奏する。「自然に近い音を探しているうちに和編鐘に出合った。海外では日本のカリヨンとして紹介され、多くの方に親しまれている」
○…現在は月1回ほど、国内外でコンサートを行う。東日本大震災の際は、積極的にチャリティーコンサートを開いた。その後、国内活動の傍ら、海外での演奏の依頼も徐々に増え、2016年からはブリュッセルやパリ、ニューヨークなど世界各地で演奏を行う。「大きなホールよりも能楽堂、寺、教会などの方が理想の音が出せる。外国の方がより興味を示してくれる」とほほ笑む。
○…京都府で生まれ育ち、音楽大学を卒業。鴨川のせせらぎや小鳥のさえずりといった「自然の音」を創作したいと2003年、中国・後漢時代の祭祀の際に使われていた2400年前の楽器「編鐘」を見つけた。独自で編鐘を制作している会社を探し出し、理想の音を奏でる「和編鐘」を試行錯誤の末に制作した。「音に合った曲の作曲や、演奏場所など自分で開拓する楽しさがある。ここ数年やっと満足する演奏ができるようになった」
○…コロナ禍で演奏活動は限定されていたが、今年からは海外での活動も再開した。来年も積極的に行っていく意向だ。目下の課題は「和編鐘」の後継者問題。「演奏会以外は、相模原に腰を据えて、和編鐘の素晴らしさを引き継いでくれる人を見つけ、育てたい」と話した。
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