9月5日付で相模原南警察署の新署長に就任した 小野 正男さん 相模大野在住 59歳
「街を照らす灯に」
○…「我々の仕事は、南区民のためにある」。着任日、あらためて署員に呼び掛けた。「それがやりがい、誇りだと伝えている」。自身が考える警察活動の原点は「見守ること」。愚直な日々のパトロール、啓発運動といった「一隅を照らす」活動の積み重ねが地域の信頼を得て、やがて大きな灯りとなっていく。「そして、防犯や交通安全に従事するボランティアの方々の協力が不可欠。本当に頭が下がる思い。皆さんと連携して、犯罪を起こしにくい安全で明るい街をつくっていきたい」
○…新潟県出身。街歩きを好み、時間を見つけては区内各地を探訪する。「街を知らないと仕事にならないし、地図を見ただけじゃ分からない」。相模大野や古淵の商業施設はもちろん、木もれびの森や麻溝公園などにも、バスや自転車を使い足を運ぶ。南区の特徴である都市と自然のバランスは「どことなく故郷と似ている」という。
○…横浜市、川崎市での巡査勤務や機動隊勤務を経験したほか、県警本部の地域生活安全部門、生活安全総務課等を歴任。少年の健全育成や犯罪抑止のための活動に心血を注ぎ、インターネットの普及による若年層のいじめ、高齢者を狙う特殊詐欺といった時代ごとの社会問題と向き合ってきた。正義のために働いたこれまでの警察人生を振り返り「この職業を選んだことは幸せ」と胸を張る。
○…南署で昨年開設された短文投稿サイト「ツイッター」の登録者数は、2300人を越えた。「引き続きSNSでの不審者情報等の発信に力を入れていく」。加えて、管内では交通事故減と振り込め詐欺の抑止が喫緊の課題。「警察人生の集大成として事件・事故を1件でも多く減らし、区内の治安を守りたい」。穏やかな口調のなかに、貫いてきた信念を見せた。
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