NPO法人「未来リンク」を設立した 小林 朗(あきら)さん 高ヶ坂在住 56歳
恩師の言葉 原点に
○…「余力を残してのご退任おめでとうございます。(中略)十分に鍛錬を積まれた方のお力を今の世の中が待ち望んでいます」。33年間サラリーマンを勤め上げ、次に何をと考えた矢先に届いた恩師からの手紙。「その言葉が心にストンと落ちてきた。私の方向の原点になりました」。どうしたらこれを実現できるだろうかと考え行動し、行き着いた先がNPO法人「未来リンク」設立だった。
○…「どうしてNPO?」。友人らに立ち上げる意思を伝えると、まず帰ってきた答えがそれだった。福祉、環境、国際支援、婚活に至るまで、各々が幅広く活動しているNPO法人。何の分野をと考えたが、曰く“溺れてしまった”と立ち止まった。と同時に専門家や活動している人の話を聞き、運営の苦労や人件費の問題など、様ざまな悩みを抱えていることに気が付いた。「あらゆる職種と提携して、新しい商品やシステムを構築していく」。NPOが抱える問題に向き合いコンサルタントしていく活動は、それまでの仕事と繋がり、自分が活かせる道だと閃いた。
○…厚木市出身。メガバンク系金融会社に勤め、金融・部門経営・リスク管理を専門として、提携型営業を担った。30年以上の結婚生活のうち、全国を飛び回り15年間は単身赴任の生活だった。「長い間妻に苦労をかけてきたからその罪滅ぼしで」と今では庭いじりやウッドデッキ制作も。携帯電話の待ち受けは一人目のお孫さんが可愛らしく、そして、インタビュー前日の夜に2人めのお孫さんにも恵まれ幸せな毎日を送る。
○…現在の会員は10人。古くは30、40年来の仲間とともに、支援者の輪を広げながらNPO法人の方々が抱える悩みや問題に耳を傾ける。相談に乗った上で、地域起業、社会的起業などの設立や団体間のコーディネートの役割、セミナー開催などを企画していく。「まずは地元の地域からどんどん顔を出していきます」と意欲いっぱいだ。
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