市内の老人介護施設などで音楽活動を行っている 所 洋(ひろし)さん 70歳
「ウクレレがつなぐ我が人生」
○…町田市文化協会に所属する「ハワイ音楽と舞踊研究会」の会長を務め、ウクレレ、フラ、ハワイアンバンドの計6団体・85人のまとめ役。その中で一部団体の有志によるボランティアサークルを結成し、町田や相模原市の老人ホームへの慰問でウクレレを演奏している。「自分たちは楽しんで弾いて歌っているだけ。でも聴く人たちが喜んでくれて、一緒になって歌ってくれて、それがとても嬉しい」とほほ笑む。
○…終戦間近に家族の疎開先だった千葉県君津に5人兄弟の3番目で生まれる。年の離れた上2人とは遊ばず、下の2人を引き連れる「ガキ大将」だった。野球では常にエースで4番。中学時代はモテたい一心で柔道部に。「そんな感じだから続かず、高校時代は遊んでたかな」。幼少期からラジオで流れる三橋美智也らの演歌に酔いしれた。「当時はテレビなんてなかったから、聴くのが楽しみだった」と懐かしむ。
○…ウクレレとの出会いは8年前。定年後、近所にサークルを見つけ飛び入り参加。「何でも良かったんだ。ハワイアンなんて聞いたこともなかったけど、歌や音楽は好きだったからね」。『60の手習い』で覚えるのが大変だった。「でも同年代の仲間と一緒に弾きながら歌っているとストレスも吹き飛び、仲間とも一体感が出て、とても楽しくなっていった」。ウクレレを始めて交流が増えた。今でも教わる側でありながら、個人的に教室を開き、高齢者たちに教えている。「とても上達してくれて、教え方が上手だと褒められる」と頭を掻く。
○…「何事も積極的に、感動する気持ちを忘れない。そして声に出す」がモットー。会長としてそれぞれ別々の団体の人たちをいかにまとめていくかが課題だ。「自分が先頭に立って活動することで、メンバーも喜んで協力してくれる」。仲間の輪を大切にする『ガキ大将』はバットをウクレレに持ち替えて、周りのみんなを引っ張っていく。
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