5月21日に監督として手掛けた作品「ふたりで別の歌を」を上映する 内田 佑季さん 桜美林大卒 24歳
モノづくりに魅せられ
○…「もう二度と撮るものか!」。映画監督を務めている時はいつもそう思うという。映画に携わる多くの人をまとめながら、『何かを創り出す』ことに大きなプレッシャーを感じながら、撮影に臨む。「みんな何かを創りたくて、映画に向き合っている。その気持ちを形にすることは、とてもプレッシャーになるけど、撮り終えると『次はどうしようかな』ってなるから、不思議ですよね」。これまで監督として3作品を手掛けた。
○…「小学生のころから小説を書いていた」。何かを創作したいという気持ちは小さい頃からあった。家で一人でいることが多く、テレビで映画をよく観ていたという。「ジブリ作品は死ぬほど見ましたね。観たら落ち着くんです」と笑う。中学生の時、チェコの作品を観て衝撃を受ける。ジャケットが気に入ってたまたま手に取った映画で、作品の独特の世界に引き込まれていった。
○…小説や脚本を書きながら、高校3年生で初めて映画を撮った。モノづくりに改めてのめり込んでいった。映画だけでなく、幅広い分野の勉強がしたいと桜美林大学に進んだ。哲学や宗教、経済など自身の視野をひろげていく。在学時に監督として3作品を完成させ、卒業時に制作した「ふたりで別の歌を」は、高く評価され、第31回『そつせい祭』最優秀作品賞に選ばれた。撮影に2カ月間、編集には1カ月を要した。
○…卒業後は、実家がある千葉県に戻り、アルバイトをしながら脚本づくりに費やしている。「やっと映画を撮れる資金を稼ぐことができた」とにっこり。この夏から撮影が始まる。「『映画しか能がない』人が集まって、ゆっくり作品を創っていきたい」。映画づくりに対する姿勢を「自分の範囲内で、入り込みすぎず作品との距離を大切にしていきたい」と話し、「いつか、いい作品が撮れて、昼間っからビールが飲める生活になればね」とお茶面な目で笑う。
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