「大人のためのお話し会」を開催している 高橋 圭子さん 野津田町在住
「大丈夫だよ」って伝えたい
○…「子育てをがんばっている大人たちにエールを送りたいの」。町田市内外の小中学校で「大人のためのお話し会」を行っている。6年前から始め70回を超える。「美容室にも行けないほど忙しくて、何が正解だか分からない、何をしていいかもわからない」。3人の母として、子育てをくぐり抜けてきた。「乳児の時はウロウロすることしかできなくて、思春期になったら、何を言えば良いか分からなかった。だから『大丈夫だよ』って伝えてあげたいの」
○…長崎県佐世保生まれ。大人しい子で、「優等生だったかな」と振り返る。教師になるのが夢だった。きっかけは小学5年生の時の担任の先生との出会い。「クラスのみんなを同じように愛してくれて、理想の先生だった。多くのことをしてくれて、先生になって恩返ししたかったの」という。大学は教師になるために教育学部に進んだ。
○…「先生になろう」と教員免許もとり、教師の道を進んだが、結婚と共に上京。子育ても重なり、1年で残念ながら離職した。「一段落したら教師に戻ろうと思っていたの。でもタイミングが合わなくてね」。3人の子どもを産み、忙しい毎日となった。子どもが小学校に上がれば、保護者会、PTAには必ず出席した。学校での問題は、先生と保護者で協力しながら少しずつ解決していった。その時に出会ったのが絵本による「読み聞かせ」だった。
○…「子どもも大人も、自信がなくて疲れているの。少しでも穏やかな気持ちになってもらいたいなと思ってね」。お話し会では絵本の優しい言葉を使って、心をほぐしていく。「子どもがまだ赤ちゃんだった時のことや、自分が子どもだったときのことを話してほしいの。そうすると子どもたちは何かを思い出したように安心するから」。お話し会では多くの保護者がハンカチを目に当て、静かに話を聞いている。「子育てはいつでもやり直せる」と繰り返し語りかける。
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