町田 人物風土記
公開日:2017.07.27
リス園の副園長で、7月29日に「ひげおじさんの動物教室」を行う
福田 啓一さん
小山町在住 55歳
人生の半分以上、リス園に
○…オープン当初からリス園の変遷を見守ってきた中で、リスだけでなく、様々な動物の展示を推進している。「ここは人間社会の中の動物社会。”地球の縮図”で人間と動物の関わりや、共存することの矛盾などを考えるきっかけになれば」と動物教室で教える。
○…1988年12月に開園した町田リス園で、翌年の動物専門家の公募に手を挙げた。日本大学農獣医学部畜産学科で飼養学を研究。アメリカウズラなど野鳥を大量に飼う方法などを研究し、「それはここのリスにも応用しています。200匹も暮らしているからね」。生命力の弱いリスをどういうノウハウで維持していくか。専門知識をいかんなく発揮した。解剖学も役に立った。市内初の小動物園を手探りで作り上げてきた。今では一体ずつマイクロチップを入れ個体識別できるように。住環境も整え、自然に近い形に。巣箱も高低の選択肢を作りストレスをなくした。「餌やり、水やり、衛生管理、毎日当たり前にやることがとても重要」と話す。「ものづくり好き」が幸いし、味のあるイラスト看板も評判だ。
○…高ヶ坂生まれ。動物好きの家庭で育ち、昆虫から小鳥、熱帯魚、小動物、飼えるものは何でも飼った。幼稚園に毎日カメを連れて行き園長に怒られたことも。また小学校時代には飼育小屋にこもって授業に出ず、「問題になったね」と笑う。毎日近所のペットショップに通って職人気質の店主に専門知識を教わった。「動物と触れあう職に就いたのは必然だったかな」
○…「いろんな時代があったけど、お客さんがずっと支持してくれていることが続いている要因」と嬉しそうに話す。町田は団地やマンションが多く、ペットを飼えない家庭が多かった。「リス園なら触れ合える」。よそにはない魅力を磨いた。あと5年で定年。後進に引き渡す準備をしている。「手作りでやってきたからこそ、進化するDNAがまだまだある」
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