町田版 掲載号:2017年10月19日号
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町田市立博物館より㉘ 学芸員を救う!「マルがつく日は缶バッチ・デイ」 学芸員 矢島律子

 町田市立博物館では今年度から「マルがつく日は缶バッジ・デイ」という企画を始めました。町田市立博物館が力を入れている工芸美術の魅力を広げようというキャンペーンの一貫です。担当学芸員が出展作品のなかからお奨めを選んで缶バッジを作り、○のつく日、すなわち10日、20日、30日に来館先着20名様にプレゼントするというものです。さらに、5種類集めた方には特製(特大)「魔よけオニちゃん」缶バッジを差し上げることになっています=写真=(なお、「魔よけオニちゃん」はあくまで当館内での愛称です。正確には、江戸時代に描かれた大津絵「鬼の三味線」という当館所蔵の名品です)。缶バッジの文様はその日ごとに変えるので、1種類につき20個ポッキリの超レアバッジです。そろそろこれを目当てに当館にいらっしゃる方も出始めております。

 担当学芸員にとってはこの缶バッジ制作が、意外にも「展覧会間近で崖っぷち状態」を救う大事な存在となっております。

 これらは全て缶バッジ製造機なるものにて、担当学芸員が一つひとつ手作りしています。作品を選び、バッジ用の丸い画像に加工して印刷し、製造機を使って一つずつガチャンコと透明シートで包んだ丸い缶バッジに作るのです。

 作品選びと画像加工は結構悩みました。筆者の場合、展覧会期間が2カ月近くありましたので、6種類計120個です。開催間近で肉体的にも精神的にも追い詰められた学芸員にとって、この作業は難行苦行以外の何ものでもないと思いきや、さにあらず。これが結構、楽しい。「これはやっぱり美しいよね〜」「でもかわいいのはこっちかなあ」と作品選定に楽しく悶え、バッジの画像制作についついこだわり、最後は無心にガチャンコ、ガチャンコ。どうまとめていいのか袋小路から抜け出せないパネル原稿も、まだできてない展示構成図面も全て忘れられるひと時は、最後の上り坂を登る前の栄養ドリンクのようなものでした。

 只今開催中(〜11月5日)の「江戸の粋、明治のシック ―型染めデザインの美―」展の繊細な小紋のおしゃれ缶バッジは残るところあと2種類。次回「滑稽探索―田河水泡の研究とコレクション―」展の缶バッジは本日画像が出来上がりました。ナマズ男とミートボール人間に骸骨くん。なんだ?ナンダ!でお楽しみに。
 

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