FC町田ゼルビアの2018シーズンを追った『不屈のゼルビア』を上梓した 郡司 聡さん 市内在住 41歳
人の心は情熱でしか動かない
○…「クラブの発展に尽力する人の、思いの強さに揺さぶられた」。2012年、チームがJ2に上がった時のこと。サッカー専門新聞「エルゴラッソ」の町田担当としてフルシーズン駆け回り始めた頃だった。「少年サッカーの町」、町田のサッカー熱はこうした人から生まれると知った。さまざまな人にバトンタッチされて、選手やクラブ関係者への取材が進んだ。自身も、気づけば発展に寄与することとなる。
○…千葉県千葉市出身。高校時代、Jリーグの流行をテレビや雑誌を通じて感じた。「生活の一部」になるほどサッカー観戦にのめり込むように。なかでも1996年に読んだスポーツ雑誌「ナンバー」の、アトランタオリンピックでナイジェリアと対戦した日本代表の舞台裏を記録した記事に衝撃を受ける。「選手の感情や動作、熱がありありと感じられた」。次第に関心はメディア業界に向くようになる。
○…大学卒業後は広告代理店や編集プロダクションに勤務。「人の話を聞き、記事を書く」仕事の土台ができていった。2007年から同紙編集部へ。「自分の好きなサッカーを中心に生活が成立する。こんなに贅沢なことはない」と思った。今では休みはビールを飲みながら野球観戦に充てるという一面も。「仕事では集中しないといけないけど、たまには開放感があっていいですね」と笑う。
○…「77年組」として未来も見据える。大友社長、丸山強化部長、酒井コーチなど、ゼルビアを支える77年生まれのメンバーと同い年なのだ。振り返れば、選手の意志の強さに魅せられてきた。「いろんな人に協力してもらって成り立つ仕事。取材対象者やチームの軌跡をきちんと記録する。メディアの立場として、ゼルビアを支えたい」と決意を見せる。
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