2月に警視庁町田警察署の署長に就任した 布施 賢而さん 警視正 57歳
「家長」として舵を取る
○…管内住民の人口が警視庁1位の町田署。その署長に今年2月に就任した。640人―、新宿署に次いで日本で2番目に多い人数の署員を束ねる。就任時の所信表明で「町田は緑も多いが繁華街もあり、若い人も多く、活気を感じる町。警視庁で最も事件事故の取り扱いが多く多忙ですが、それだけにやりがいもある。署員全員が『家族』だと思っています。気持ちを一つにして町田市の安心・安全を守っていこう」と署員たちを鼓舞した。
○…府中署に配属、王子署刑事組織犯罪対策課長、高速隊副隊長、交通総務課管理官、四谷署副署長、鮫洲試験場長、碑文谷署長、第一方面本部副本部長、小松川署長を歴任、交通規制課長を経て、町田署長に着任した。「最初が多摩地域だったから懐かしい感じかな」。交番勤務時代、殺人未遂事件の指名手配犯を職質で捕まえたことも。「怖いという思いより市民を守りたいという気持ちが強かった。自分の経験を下に伝えていく」
○…山形県寒河江市出身。工芸家の父、華道家の母と芸術家庭に生まれ育った。まさか警察官になるとは、と誰もが思ったという。「住まいが警察署の並びにあったこともあり、いつの間にか影響されていたのかな」と振り返る。小学2年で始めた剣道も今に生きている。様々な仕事をこなす警察官は自分の性格と水が合った。「そして人に恵まれました」。上司にも、同僚にも、部下にも。妻との間には娘2人と息子が1人。家族も支えてくれている。
○…「我々警察の仕事は2つ。悪い奴を捕まえること、困っている人を助けること」。広い管内、振込め詐欺被害や交通事故の件数はどうしても多くなる。地域と連携し、署員一丸となって「安心・安全な町田」をより強固なものにしていく。
|
|
|
|
|
|