町田パリオに設置されているモリノこども図書館の応援たいちょうを務める 鈴木 由香さん 金森東在住 51歳
本に人に寄り添い続ける
○…町田パリオの2階の入り口にある「モリノこども図書館」と名付けられた本棚の整理やPR役”応援たいちょう”を務める。「この本棚はパリオさんの企画で設置されたのですが、周知できていないとの相談を担当者の方から受け、お手伝いするように」
○…(一社)絵本セラピスト協会公認のセラピスト資格を持ち、自らを世界一幸せな絵本使いと名乗り絵本を使った読み聞かせやワークショップなど市内で様々な活動を展開。普段は市内の保育園の職員として勤務し、子育てひろばを担当。また子育て相談員として育児支援や相談もこなす。
○…「たいちょうと、平仮名表記するのには理由があって」といたずらっ子のような表情で、前のめり気味に話す。子どもの成長と共に不要になる絵本を結ぶこの活動。本に残された落書きや折り目に元の持ち主の想いが残る。新しい持ち主が本を手にすると両者に本と想いが結ばれる。「ネクタイやネッカーチーフをタイって呼ぶでしょ。結ぶという言葉を表現したいから漢字を使わないことにしたの」と笑う。
○…昨夏に癌が見つかり、現在も治療を続ける。結婚、出産、離婚、子育て、仕事、趣味と全速力で走り続けてきた50年間、発病によって全ての動きが一時停止となった。「動きが止まったことで色々なことが見直せた。これまでは、誰かのために頑張ることが多かったけれど、これからは自分を大事にしていきたい」
○…癌になって「町田にはがん患者の会がない」ということに気が付いた。経験や悩みを共有すること、それだけでも気持ちの負担が違ったと他市の会に参加して思ったという。「誰かの寄り添う人になりたいな」最後に発した言葉は、自分のためではなく、やはり人のためだった。
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