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戦争体験を語る「次世代の語り部」の1期生として今春デビューした 榎本 瞳さん 市内在住 34歳

掲載号:2020年4月16日号

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語り継ぐ、自分の言葉で

 ○…戦後世代を対象に「しょうけい館(戦傷病者史料館)」が養成した「次世代の語り部」。3年間の研修を修了し、この春に1期生としてデビューした。もともと昭和史には興味があり、アンテナを張り巡らせた結果、語り部育成へとたどり着く。背中を押してくれた一冊がある。漫画家、水木しげるの戦争体験を記した「総員玉砕せよ!」に多くの人が誰にも看取られずに亡くなった事実を教えられた。

 ○…身内に戦争で命を落とした者はいない。それでも「歴史に名を残すことのなかった人々の無念さを考えると、伝えていかなければという強い思いに駆られました」。振り返れば小学生のとき、図書館には戦争に関する本がたくさんあった。父親に連れられて見た戦後50年記念の映画「きけ、わだつみの声」の内容にショックを受けたことが原点にある。

 ○…感受性が強く、周囲を気遣って感情を抑える子どもだった。4歳から始めたクラシックバレエは中学生まで疑うことなく一途に続けた。高校生になると一変する。押さえていたものから解放され、強い自我が芽生えた。ときには夜行バスに飛び乗り、全国各地へ一人で出かける。その行動力は周囲も驚かせた。

 ○…しょうけい館での研修は難しかった。「戦争で傷ついた人も視点を変えれば相手を傷つけている。感情論では表せない部分も多い」。語り部として自分に課しているルールがある。事実をきちんと伝える、個人の考えを押し付けない。忘れ去られないために自分に何ができるのか。「生き残った人の後ろには命を落とした人がいる。その人たちの心を将来へ伝えていくことに意義がある」。今を生きる者として過去と未来をつなぐ架け橋になり、自らの言葉で語り継いでいきたい。

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