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町田 コラム

公開日:2021.05.27

町田天満宮 宮司 池田泉
宮司の徒然 其の77

変異1



 以前も紹介したことがあるが、今年も赤花夕化粧がすこぶる元気だ。日本には植物のみならず食用・観賞用で海外から持ち込んだものの、受け入れられずに野に放たれて野生化したものが多い。思い当たるだけでも、ブラックバス、ブルーギル、コクレン、ヌートリア、ウシガエル、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)、セリバヒエンソウ、ポポー、ツキミソウ等々。この赤花夕化粧も観賞用として明治時代に持ち込まれたが、いまひとつ花が小さく、こぼれ種で庭中に繁殖してしまい、駆除が大変な事などの理由で敬遠されて野に放たれた。厳しい環境下でも繁殖し、道端や空き地、歩道の脇などでも咲いているのを見かける。そして今では世界中で見られる雑草になっている。



 数年前、繁茂する夕化粧の中に白花を見つけた。どうやら遺伝的に変異したらしい。白花が咲いた株の幹を観察すると、本来根元の方にある赤みがなく、どうやら赤い色素が遺伝的に欠落してしまっているようだ。今年、白花からできた種を鉢にまいておいたら、やはり白花が咲いた。軸にも赤みがない。植物の自然な変異をわずか数年で確認できたのはすごいことではないだろうか。そして写真を見ていただければ一目瞭然。厄介な新型コロナウイルスの変異と違い、こんな変異なら大歓迎だ。



 不評だった前政権を引き継いだわが国のボスは、たたき上げの苦労人、温厚・堅実・真面目といったイメージで多くの国民に受け入れられ期待されたが、やはりコロナ禍では冷静さを保てないのか、専門家の先生方のご意見と経済に挟まれて決断は右往左往。あげく内部に相次ぐ失態や失言。煮え切らない姿勢にイメージは急落。開催中止の声が高まる中で、しれっと進めるオリ・パラの準備。期待とは裏腹の変異を強いられたボス。何とか10月までにひと花咲かせてもらえないか。

 

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