本を通して人をつなげる「きんじょの本棚」を主宰する 金城 美由紀さん 野津田町在住
本の種をまく”魔法使い”に
○…名刺にある肩書は「本等(本当)のプロ」だ。ここ2年ほどは月10冊、年120冊のペースで本を読む。読書は好きだが、それ以上に読んでいる人のことに興味がある。本を手にするきっかけが「それを読む人のことが知りたいから」ということもしばしば。自分が書いた本ではないのに、人が同じように面白いと感じてくれると自身のことのように嬉しい。本好きが高じて始めた「きんじょの本棚」は、今では市内を中心に47カ所にまで広がった。
○…子どものころは「本の虫」ではなかった。絵本を読んだ記憶もなく、図書館は好きだったが借りても読まずに返却することがほとんど。木登りやザリガニ釣り、折紙、絵を描いて遊んだ。「人とのコミュニケーションが苦手で、友だちもいなくて」。そんな心の隙間を埋めてくれたのが本…というわけでもない。本格的に読書を始めたのは高校卒業が近づいたころ。周囲にいた読書家の言葉の豊かさに憧れたからだった。
○…「興味があることに一直線に向かう点は昔から変わらない」。小学生のときはバイオリンにピアノ、中学では剣道部に入り、高校ではチアリーダーとして日本代表にもなったほど。趣味の一つが旅行。目的地よりもそこへ行くまでの移動時間を重視し、日常から離れ気持ちをリセットさせる瞬間を大切にする。
○…今後は人に本を薦める選書サービスみたいなこともしてみたい。そのためにも今は幅広いジャンルの本の知識をストックしておきたいと思う。活動が全国に広がり、各地の本棚を訪ね歩くことが仕事になったらと夢見る。小さなころ、将来なりたかったものが魔法使い。「地域に本の種をまき、本を使って人と人をつなげる魔法使いのようにはなれるかな」
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