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宮司の徒然 其の85町田天満宮 宮司 池田泉

掲載号:2021年8月19日号

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トウバナ

 最近、夕立という言葉を聞かなくなった。ゲリラ雷雨という言葉に置き換わりつつあるからだろう。宿題のことも頭から吹き飛んで一日中遊んだ子どもの頃の夏。うっかり夕立に遭遇しても、しばらく雨宿りしていればうそのように晴れてきて、その雨上がりの草の匂いもまた遠い夏の日の思い出だ。あれから半世紀余り、祝詞の定番フレーズで言えば「種種の季節(くさぐさのきせち)数々の憂い事を重ね来て」だが、残念ながら急激に地球環境が悪化し、シトシトジメジメだったかつての静かな梅雨は、線状降水帯による災害が多発する落ち着かない梅雨に変わり、夏の暑さも命に危険を及ぼすほど。セミも酷暑には夏バテして鳴く事を止める。人が動き経済が活発になることは、地球環境を悪化させることにつながってきてしまったようだ。それが証拠に、コロナの抑制のため自粛生活に努めている人が多い現在、空気や海は少しずつきれいになっているという。

 サイズ大きめの頭でいろいろ考えた結果、地球に一番やさしいのは雑草とひとくくりで呼ばれる植物たちではないだろうかという結論に行きついた。しかもごく小さい控えめな一群。大きくならないから特に邪魔でもなく、土が乾くのを防ぎ、大粒の雨の泥はねを抑え、土が流れるのも防いでくれる。しかも少量の水分と養分を土からもらい、二酸化炭素を吸収し酸素を放出する光合成もしてくれている。

 エノコログサやヘビイチゴ、タデやオオバコに紛れて、塔花(トウバナ)=写真右上=が花の段を重ねていた。トウバナは小さいがシソの仲間で、アキノタムラソウ=同左上=やヤマハッカ=同左下=などが兄弟で、ジュウニヒトエ=同右下=やキランソウは従妹といったところだろうか。頑張っても10センチくらいのトウバナだが、確かに五重塔を思わせるような花つきだ。アキノタムラソウも形状は似ているが、50〜60センチほどになるため駆除されがち。トウバナはさりげなく目立たずに生き残るために、小さいままでいることを選択したのかもしれない。こんなに小さくても、砂利混じりの土から少しの養分をもらい、光合成で酸素を作っているのかと思うと愛おしささえ感じてしまう。そして「雑草魂」という言葉が好きだ。こんな感性が私の狭い庭をやぶにするのだろうか。

 政策後手後手でコロナの大波に転覆しそうな政府だが、我々庶民は地に張り付いて頑張れるはず。家族のため、友人のため、少ない栄養で頑張れる雑草だから。
 

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