カワセミの写真展を町田市フォトサロンで開く 浦川 ヒサ子さん 金井ヶ丘市在住 77歳
一度決めたら、貫き通す
○…「すごく表情がある。かわいらしかったり、鋭かったり。見ているだけで幸せ」。カワセミだけを追った写真展を町田市フォトサロンで開く。「桜と一緒のいい写真を撮りたい」と、1日6時間も粘った力作も展示する。本格的にカメラを始めたのは4年前。ハマると凝り性で、水に飛び込む瞬間の撮影も、今ではお手の物。「はじめは難しかったけど、今では動いているところを狙わないと物足りない」
○…東京生まれ、長野育ち。負けず嫌いな性格で、中学で張り出された成績表に「1番じゃなきゃ嫌だ」と猛勉強。地元の高校に3位で合格したが、「さらに上を目指したい」と、学年1位を達成し転校。女性が大学に進学するのは珍しかった当時、高校も大学も特待生として奨学金で通った。「自分に課したことをクリアしたい気持ちが強かった」。培ったストイックな姿勢だ。
○…転機が訪れたのは52歳。英語を生かしたいと、日本カーリング協会に転職。事務局長まで務めた。印象的なのは、地元のよしみで声をかけた世界的音響メーカー・オーディオテクニカ(町田市)がスポンサーになってくれたこと。お茶の間でトリノ五輪から作戦タイムの会話が聞こえるようになった影の立役者でもある。世界カーリング連盟の評議委員にも選出され、国内外を飛び回った日々が懐かしい。
○…今も、英語の勉強を欠かさない。カワセミを追いかけながら、耳にはNHKラジオの英語講座が流れている。幼いころから憧れていたピアノを、72歳から習い始めた。毎朝3時半から2時間半、電子ピアノにヘッドホンを付けて練習するほどのめりこんでいる。「目の前のことを、ただひたすらにやってきた。継続は力なりですね」。極みを目指して進む。
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