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シベリヤ抑留の体験談をまとめた著書を上梓した 由井友二(よしいともじ)さん 鶴川在住 99歳

掲載号:2022年6月16日号

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忘れたい記憶、あるうちに世に

 ○...「軍隊の仲間は皆死んでしまった。生きているのは私だけ。記憶のあるうちにまとめておきたくて」。白寿を迎え記憶が薄れないうちに、覚えている戦争体験を書いた。18歳で徴兵検査を受け、23歳で終戦、ソ連の捕虜となりシベリアで抑留生活を送り、26歳で日本に上陸復員するまでの記録。「すぐ返してもらえると思っていた。だって戦争は終わったのだから」と回顧。列車に乗らされ、行き先が違うことに愕然とした――。

 ○...函館市生まれ。旧制中学校を卒業後、安田貯蓄銀行に入行。世は戦時中。19歳で陸軍に入隊し、満州国の関東軍に配置された。終戦後、シベリア抑留の憂き目に。復員後は銀行に復帰。53歳で転職し、西新宿の測量会社で経理を務めた。町田ではシルバー人材センターで活躍。途中、監事も務め、米寿になるまで働いた。

 ○...毎朝、硯を擦って筆を走らせる。「精神統一。体の調子は字に現れる」と力強く話す。週2回のデイサービスでは筋力トレーニング。先日、軒先で転んで入院したが「今は入院前より筋肉がついて来た」。歩行機を使わずに歩けるようになるまでに回復。脳梗塞で倒れ、2014年に亡くなった妻を18年間献身的に介護した。「昔は車椅子を押して、色々回ったんだよ」と笑顔で話す。

 ○...ロシアのウクライナ侵攻に人一倍、胸を痛める。「何十年経っても変わらないね」。捕虜の経験をした自分だから言える。死んでしまっては何にもならない。ウクライナ側もある程度の妥協は必要なのかもしれないと考える。たしかに悲惨な抑留生活は、思い出したくもない過去だ。でも生きて返って来れたから、今がある。この9月には100歳になる。次にやりたいことも決まっている。

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