町田天満宮 宮司 池田泉 宮司の徒然 其の107
守る強さ
野山の散策はコロナ禍だろうが関係なし。いつも一人だし、ほとんど人に会うこともないから。そもそも賑やかな場所が苦手。しかも藪が好き。ノイバラやモミジイチゴなどが繁ってくると、どこそこ傷だらけになるが、立ち止まるとやぶ蚊のエサになってしまうのでなるべく止まれない。そして擦り傷が増えてゆく。
しばしば出掛ける小山田の谷戸でサワフタギの花を見つけた。そしてしげしげと見まわしたら、やはりシロシタホタルガの幼虫がお食事中。蝶や蛾の幼虫の模様は、幾何学的または芸術的に感じられるほど美しかったりコミカルだったりするが、これはその典型ではないだろうか。好む食草はサワフタギやクロミノニシゴリで、あえて他の幼虫と競合しない食草を選んでいるように思える。幼虫が葉を食べる様子はいつまで見ていても飽きない。もりもり食べて立派な成虫になりなさい。同族のホタルガの幼虫は境内のヒサカキによく見られ、うっかり触ってしまうと2日間ほど痛痒いから、一応こいつも触らずに写真だけにした。後日調べてみたところ、やはり危害を加えると皮膚に炎症を起こす毒の粘液を出すらしい。我が身を守るために毒液を出すプロセスだって、幼虫にとっては怖くて必死でリスクも大きいに違いない。
ウクライナを虫けらのようにひねりつぶそうとしたロシア。思わぬ反撃を食らっている。強い愛国心が成せる力を甘くみてはいけない。どんな結果で終わろうとも、残念ながらロシアの未来は暗い。経済で優位に立とうが、世界中の多くの人々から残念な国と思われてしまった。本当に残念だ。危害を加えなければ穏やかにつきあえたものを。
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宮司の徒然 其の137町田天満宮 宮司 池田泉12月21日 |
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