町田 コラム
公開日:2022.08.18
町田天満宮 宮司 池田泉
宮司の徒然 其の109
ハンミョウ
ハンミョウという虫をご存じだろうか。元祖ハンミョウは虫の中でもトップを争うほど美しい玉虫色をしている。ただし小さい。体長は2センチほどだから、真剣に見つけようとしても俊敏に歩いたり飛んだりするからなかなか難しい。私はまだ見たことがない。その仲間にトウキョウヒメハンミョウという更に小さいやつがいる。これは普通にこの辺りで見られる。体長は1センチほどで色も地味。砂利やアスファルトの上を素早く走り、ピタリと止まり、近づくとまた走り、稀に振り返ったり、1メートルほど飛んだり。飛ぶといっても空高く飛ぶことはなく、地面すれすれの低空飛行。よく見ないと大抵ハエやアブと見間違えるが、そっと近づくとようやくハンミョウだと確認できる。その逃げ方ゆえに「みちしるべ」の別称もある。確かにまるで「案内するからついてこい」といった逃げ方だ。写真は鬼ごっこのあげくに偶然車のボディーにとまったのをスマホで激写したものだが、近づき過ぎてピンボケという失敗作。しかしじっとしていてくれたのは数秒間だったからフォーカスする間もなく、まるで消えるように移動した。しゃがんだまま追いかけるのが辛くてここで諦めた。あらためて画像を確認してみたら、陽に照らされて輝くトウキョウヒメハンミョウは綺麗だった。次回は望遠レンズで追いかけてみよう。
安倍前首相は至近距離から銃撃された。あそこまで近づく事ができたのは、日本が世界でも有数の治安国家で、安全な国とされているゆえの盲点だったのだろう。釣り人の多い川の魚は動きも敏捷で、釣り餌や疑似餌にもなかなか騙されないが、めったに釣り人が行かない川の魚は警戒心がなく、釣り餌や毛ばりなどに騙されやすい。安全な国であっても、国境を接する国がない島国は、それなりに警戒心が緩んでいることは否定できない。
人間は、ましてや国はハンミョウのように俊敏に逃げられない。危険が迫ったら守る術を持つ必要がある。それが軍備であることも残念なことだが、武器が守る能力か攻撃力かの判断も難しい。そもそも、砲弾やミサイルを打ち合って人間同士が殺し合う愚かさを恥ずべきことと感じていないのか。これも、緩い考えと言われればそれまでだが。
ピックアップ
意見広告・議会報告
町田 コラムの新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











