首位ゼルビア念願なるか
サッカーＪ２　元選手の都議に聞く

星大輔　町田市出身・在住。現横浜Ｆ・マリノスへ入団後、移籍を重ね、2010年にゼルビアへ。引退後はチームスタッフ。18年に町田市議会議員、21年から現職。

　町田市をホームタウンとするサッカーＪ２リーグで首位を走るＦＣ町田ゼルビアが終盤戦を迎える。全42節のうち、残り15試合（７月31日地点）。念願のＪ２制覇、Ｊ１昇格はなるか。ゼルビアの元選手でチームの広報経験ももつ、東京都議会議員の星大輔さんに聞いた。

　――首位を走り続けている

　「新戦力が加わり、選手層が厚くなったことが大きい。チームを運営する会社の経営が安定し、良い選手が来てくれるようになっている。私が広報を務めていた時とは比べ物にならないほどの予算規模だ」

　――今シーズン就任した黒田剛監督をどう見る

　「サポーターに聞くと、ボールぎわの戦いに強い、相手選手との一対一の競り合いに負けないことに重きを置いているようだ。全員で攻めて、守るサッカー。泥臭く勝利を目指しているという印象を受ける」

　――先月行われたリーグ戦とは別の「天皇杯」大会の予選では、Ｊ１で首位争いをする横浜Ｆ・マリノスに快勝した

　「４対１という得点差に『まさか』という驚きがあった。サッカーは心の強さが求められる競技。格下との対戦は『より負けてはいけない』という気持ちが生まれたところもあったと思う。しかし、ゼルビアがＪ１チームと遜色のない力があることを示したことは間違いない」

　――終盤に向けての課題は

　「戦力をいかにキープし続けるか、になると思う。ゼルビアは例年、後半失速する傾向がある。先日観戦した試合では攻撃の拠点となる外国人選手が出場できなかったことで、単調な攻めとなり、苦戦していた。選手が怪我などによって試合に出られなくなるリスクは常にある。終盤戦に向けても選手の補強を考えていく必要があると思う」

　――都議として、チームに期待することは

　「念願を達成して、地域を盛り上げてもらいたい。特に子どもたちに夢を与える存在へとなってもらえれば。私はＪリーグ初年度の開幕戦を見て憧れ、プロサッカー選手になることを決めた。同様に、ゼルビアの活躍を身近で感じ、プロを目指す子が出てきてくれることを期待している」