まちビジョンを扱う(株)京せん堂の代表取締役を務める 久永 敬晶さん 金井在住 61歳
皆が喜ぶシステムを
○…「もっと市民や地域に有益なものにならないだろうか」。各自治体に設置されていた電子掲示板からの情報は自治体からの一方通行で市民の理解は得られていないのではないかと考えた。広告媒体を模索する中で立ち上げた市政情報ネットワークシステム「まちビジョン」。今では市民センターなどに設置。市民の貴重な情報源となっており、このほど無料のWi―fiスポットにもなった。
○…福岡県生まれ。高校卒業後、「修学旅行で来て憧れていた」都内の広告会社に住み込む形で上京。時代はバブル直前の好景気、不動産関連の広告がバンバン取れた。業界のノウハウを得て26歳で(株)京せん堂を起業。広告会社っぽくならないように「宣」の字を使わなかった。「他にない会社にしたくてね。広告以外も手掛けられるし」と微笑む。
○…仕事が波に乗っていた52歳の時、大動脈瘤が破裂した。「塩分過多が原因。おそらくラーメンの食べすぎ」。故郷にいた時からの好物で「成瀬なら、鶴川ならさ…」と行きつけの店名を次々上げる。緊急手術で一命を取り留めたものの、両足にマヒが残り、今でも杖が欠かせない。長時間の移動が難しく、一日一件のアポイントで仕事はセーブ。しかし「頭の中は常にフル回転、あふれ出るアイデア、一つの仕事にかける質は高まっています」と笑う。
○…まちビジョンでは中小・個人の地元の商店も広告が出せるよう間口を広げた。「大手の、みんなが知っているような情報だけじゃなく、地元の身近な情報が得られる方がいいでしょ」。広告は反響がよく、予定の枠数がすぐ埋まるほどの人気に。「市、地元の企業・商店、情報を見る市民、みんなが幸せになる」と熱く語る。
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