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町田 コラム

公開日:2023.08.10

細川忠興青印状
夏の涼しい贈り物
泰巖歴史美術館 【電話】042-726-1177

 夏の暑さもピークを迎えると、そろそろ梨がおいしい季節ですね。

 こちらは、細川忠興が八朔の祝儀として梨一籠を贈られたことに対するお礼の手紙です。八朔とは8月1日のことで、日ごろお世話になっている人に贈り物を贈る風習でしたが、江戸時代には徳川家康にちなんだ武士の祝日となりました。

 日本人と梨の関わりは古く、『日本書紀』では穀物以外に梨の栽培が推奨され、梨は飢饉に備えた保存食でした。江戸時代中頃になると様々な品種の梨が登場し、甘くておいしい「水菓子」として楽しまれるようになります。

 時には命をつなぎ、時には口を楽しませる梨。まだまだ暑い日が続く今を乗り切るヒントになりそうですね。

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