町田市内の公立小学校再編に向けた取り組みが進んでいる。少子化や校舎の老朽化を受け、2040年までに42校から26校に統合する計画。先日は統合を経て来春開校する成瀬小の校歌・校章が発表された。同じく来年4月に開校する本町田ひなた小と共に再編に向けた動きが顕著になってきた。
「きれいだね」「格好いいものができた」――。南成瀬の総合体育館で先月末行われた南第二と南成瀬の両小学校が統合して誕生する成瀬小の校歌・校章の完成報告会。多くの関係者が参列するなか、両校の児童が協力し完成させた校章が発表されると会場は歓声や拍手に包まれた。
校章のデザインのもとになったのは両校児童たちの思いや描いた未来の姿。制作に関わった東京造形大学教授の海士智也さんは「児童一人ひとりが思いや意見を声に出してきた。みんなで作ったということが一番大切なこと」と笑顔をみせる。
また、完成報告会を見守った市担当者は「学校が新しくなるにあたり、校歌・校章を児童らの声を反映して一緒につくりあげることができて良かった。統合で不安に思う児童や保護者の気持ちの軽減にもつながればと思う」と話す。
21年に統合計画
再編に関する計画が策定されたのは21年。「町田市新たな学校づくり推進計画」とし、市は通学区域の見直しや学校の統合計画を公表。以来、対象となる学校や保護者、地域住民らの間では再編に向けた検討会が開かれてきた。「新たな学校の名称はどうするのか」「通学路の安全性は保たれるのか」――などの話し合いがもたれるなか、課題も浮き彫りに。そして、検討会で決まった事柄を参考に計画が進むなか、26年度以降も統合、小学校の建て替えなどが行われていく予定となっている。
一方で、市は計画策定後の急激な施設整備費の高騰などの環境変化を受け、統合・建替えが計画どおりに実施できるか検討していくともしている。
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