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公開日:2026.01.29

社会福祉法人合掌苑
経営品質賞の大賞に
数字と理念で組織強く

  • 受賞の喜びを語る森理事長

    受賞の喜びを語る森理事長

 町田市内を中心に介護・福祉事業を展開する社会福祉法人合掌苑(金森東・森一成理事長)はこのほど、より良いサービスを提供するために変革を進めるモデルとして認められる組織を表彰する「2025年度日本経営品質賞」で、大賞を受賞した。福祉の現場に数字や理念への意識を浸透させ、持続可能な組織を作り上げた点が高く評価された。

 日本経営品質賞は、顧客満足を追求する大手企業など20社と公益財団法人日本生産性本部が中心となり1995年に創設されたもので、これまで顧客目線を大切にサービスを提供する全国各地の企業が評価を得てきた。

 合掌苑は2018年度に「経営革新推進賞」を受賞。そこから7年にわたり改革を継続し経営層だけでなく、現場職員一人ひとりに至るまで理念や経営意識を浸透させた組織力が認められ、非営利組織部門の大賞を今回得た。

 森理事長は「自分たちのやり方が間違っていなかったというお墨付きを頂けた意義は大きい」と57の組織しか手にしていない大賞を喜ぶ。

始まりは苦悩

 改革の原点は、組織の「膨張」による苦悩だった。金森東を拠点に施設を開設していくなか、職員数が急増した当時は離職率も高く、「採っては辞め、採っては辞めの繰り返し」だったという。

 その悪循環を断つため森理事長が選んだのが経営品質賞。法人の経営改革につながるものとして賞を目指すようになり、たどり着いたのが組織を小集団に分け、チームごとに収支を「見える化」する経営手法だ。そのなかで、「ケアの質を決して落とさず、むしろ向上させる」ことを目指すと日々の業務におけるコストや効率化を意識する風土が育っていった。

 「利益は会社のためだけではなく、自分たちを守ることであり、ひいてはお客様を守るために必要なもの」という考えを広げ、現場主導で業務改善に取り組む組織へと変革を遂げていった。

 また、こうした経営改革を進めるなか、利益は「人」へ注ぐように。職員の学びのために費用をかけるようになり、職員1人当たりの研修費は、業界平均の約8・5倍に。「研修が多すぎて仕事にならない」という現場からの「うれしい悲鳴」が出るほどの手厚い教育投資によって理念が浸透し、職員の働きがいが高まることで、結果として利用者へのサービス向上にもつながったと森理事長。「教育は将来に対する投資」と笑顔で言い切る。

「地域」ではなく「地元」

 合掌苑は、組織が拡大しても地元に根ざしていきたいとする。「地域はどこにでもあるが、『地元』と呼べる場所はここしかない」と森理事長。デイサービスから施設入居まで長年にわたり一人の利用者に寄り添い続け、「長い付き合いだからこそ、お互いが安心できる」とその信頼関係を大切に、地元に根差す経営を貫いているという。

 森理事長は「我々の地元には10万人もの人が暮らしている。うちの1法人だけで支えるなんてできっこない」と合掌苑のノウハウを他施設へ公開するなどして、志を同じくする仲間を増やしていきたい考えという。「手を取り合って地域全体の福祉を守り、より良いケアを広げていければ」と話している。

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