2月10日(日)に行われる「全関東八王子夢街道駅伝競走大会」で、今年は2区走者から3区につなぐ中継点の繰り上げスタート時間が5分後ろ倒しになる。これにより、例年よりも約3倍の競技打ち切りチームを出した昨年から「完走」チーム増加が見込まれることになった=中面に関連特集。
ここ数年、500前後のチームが出場している同大会。例年、20チーム程度が関門時間に間に合わず競技打ち切りになっていたが、昨年は出場471チーム中、58チームが打ち切りに。例年の約3倍に膨れ上がった。
新ルールが要因に
その要因のひとつとなったのは、2区走者から3区につなぐ中継点に設けられた繰り上げスタートのルールだ。昨年の大会から導入され、制限時間内に、2区走者が中継点へ着かない場合、そのチームの3区走者が一斉スタートとなるもので、それにより一般男子の部3区(5・7キロ)に出場した選手が繰り上げスタートした場合、25分以内で同区間を走り抜けなければ、4区の選手につなぐ中継点に設置された、競技打ち切りの「関門」に引っかかってしまうことに。
この区間を25分以内で走るためには、計算上、1キロを一般的なジョギングのペースである6、7分よりも遥かに速い5分を切るスピードで走らなければならない上、のぼり坂が多いコースだけに計算上以上の走力が求められるのが現実だ。昨年の大会で、25分以内(24分59秒)で走った、一般男子の部の選手は全180選手中、137位だった。
職場の同僚とチームを組み、昨年この3区で競技打ち切りとなってしまったチーム「みなみ野循環器B」の石川仁嗣さんは「昨年は、繰り上げスタートとほぼ同時に走り出し途中で止められてしまった。悔しさしかない」と話す。
参加者の安全確保が第一
背景にあったのが、交通事情だ。主催する大会実行委員会の事務局は、繰り上げスタートのルールを設けた理由を「駅伝コース近くに大型商業施設が開場したことが理由となっている」と話し、その施設のオープン時間が競技時間と重なり、交通渋滞などが発生することで起こるトラブルから、参加者の安全を確保するために全体のスタート時間の短縮などと共に設置したと説明する。
今年は「余裕」増
そんななか、今年の大会は繰り上げスタート時間の5分後ろ倒しが決まった。事務局は「前回の交通状況を踏まえたうえで、参加者の安全が確保できると判断したため」とし、繰り上げが5分緩和されたことで、「余裕」をもって4区へとタスキがつながり完走を果たすチームの増加が見込まれることとなった。
事務局担当者は「この大会はより多くの方に完走して頂くことが前提」と話し、今年も3区を担当するという石川さんは「今回こそ、必ずタスキをつなぎます。4区も昨年と同じメンバー。今年は彼が走れるようにしたい」と意気込んでいる。
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