椚田町の大規模集合住宅、レーベンスクエアリマインドヒルズの自治会(毛利敬多会長・50)が12月25日まで初の試み「リモートクリスマス会」を実施している。応援メッセージボードの掲出、謎解きイベントなど、住民が一堂に会さないよう工夫をし交流を図っている。
交流、どう図る
企画を考えたのは同自治会の役員ら8人。エンジニアや大学准教授、主婦など30代から50代で構成される。
会議はリモートで行い、役割分担後は各自で準備を進めてきた。「イベントを行うことが目的ではなく、地域交流をどう図るかが大切。その点について役員たちで議論してきた」と毛利会長。
毎年開催する夏祭りが中止となり、クリスマス会の企画は役員たちが「温めてきたもの」だという。クリスマス会は毎年200人ほど参加するが、今回は新型コロナウイルス感染症予防の観点から「一同に会さないこと」を基本とした。
住民同士でエール
今回のクリスマス会は「エールボード」と「クイズ」の2つ。
「エールボードプロジェクト」と題し、エントランス壁面に縦2・8メートル、横3メートルほどのクリスマスツリーを製作。住民が応援メッセージを書いて貼れるようにしている。医療従事者や受験生など「大変な思いをしている人をみんなで励まし合えれば」と企画された。
12月19日からは「クイズ週間」と題し、マンション内に隠したクイズ問題を住民たちが探して解く。役員のひとりの小学校教諭が問題作成を行い、難易度を3段階に設定するこだわりぶり。全問正解者には26日、各戸のドアノブにプレゼントが掛けられる。
毛利会長は「クリスマス会を通じ、近所の人を知るきっかけになり、そこから生まれる住民同士の思いやりが育まれれば」と期待を寄せる。
トラブルが契機
レーベンスクエアマインドヒルズの設立は2009年。当時は、近隣同士のトラブルが頻発したという。「騒音など近隣同士の困りごとは相手を知らないことが根源のことも多々ある。信頼関係を作らなければという危機感があった」と毛利会長は当時を振り返る。
2年後、有志たちが夏祭りやクリスマス会を開催し、14年に自治会を立ち上げた。
自治会に関わる住民を増やそうと、アイディアや協力できることなど、住民から意見を聞き、次回のイベントに生かしていく工夫を行う。イベント内容を毎回変えているのは、批判も含め意見が出やすくなることも理由のひとつだという。
毛利会長は「徐々に参加する人が増えてきたように感じる。活動は微力ながら、住民同士がつながることを信じて取り組みたい」と話す。
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